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【40代女性の悩み】夫から「落ち着きがない子どもはお前のせいだ」と言われてもう耐えられません…。

家族・人間関係

2023.01.27

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:「お前の育て方が悪い!」夫の言葉に限界

ひとりで悲しむ女性出典:stock.adobe.com

(東京都 みっちー 40歳)

最近とにかく夫とのケンカが多く、気がめいってしまいます。
主なケンカの原因は、子どもです。

8歳と5歳の子どもがいるのですが、2人とも落ち着きが無い子で家でも外でも大騒ぎ。

夫からはお前の育て方が悪い、しつけがヘタなどと、全て私の責任だと言われる始末です。
私はあまり人にずばっとモノを言えないため、基本ごめんと謝ってしまいます。
でも心の中では子どもは夫婦で育てるものでしょ!と、思っています。

2、3日に1回は必ずケンカ。たまにまったくしゃべらない日すらあります。
このまま夫と家族でいるのは私の精神的に持たない気がしており、もう離婚をすべきでしょうか。
それか、まだ夫婦仲を元に戻せると思われますでしょうか。

夫から視点を変えてみよう!

回答

毎日、家事に育児に、とってもパワーがかかっているのに、「お前の育て方が悪い」だなんて憤慨しちゃいますね。ごめんと思ってないのに謝ってしまうのも悔しいですね。
 
「もう離婚するべき?」そんな言葉が出てくるほど悩んでいるみっちーさんに、お伝えしたいことがあります。
 
それは、「夫が変わってくれたら」と思う時こそ、夫から視点をずらして、自分に目を向けていきましょう、ということです。
 
「どうしたら夫に責められなくなるのだろう?」「どうしたらケンカせずにいられるだろう?」
おそらくもう何百回もそんなことを考えてこられたのではないでしょうか。
 
今は考えていることの多くが、「夫」発になっていませんか?
「私はこう思う」ではなくて、「夫がこう言ったからこう思う」。
「私はこうしたい」ではなくて、「夫がこう言うからこう考えている」。
もしそうなら、いったん彼のことは置いといて、「私自身」を取り戻していきましょう。
 
試しに、こんなセリフを口にしてみてください。できれば、何度も。
「私は、立派な母親です。子どもたちは、とても元気に成長しています」
 
どんな感じがしますか?
 
もし、「いやいや。そんなセリフ私にふさわしくない……」と感じるようなら、ご自分が何を不安に感じているのか、何をダメだと思っているのか、改めて整理して言葉にしてみてください。
 
お子さんたちの「落ち着きがない」のは、見方を変えれば、好奇心旺盛とも言えますし、「大騒ぎ」も、自由に自己表現ができる証拠とも言えます。
 
誰にどう思われるかはまったく置いといて、まっすぐにお子さんたちを見つめてみたとき、どんなふうに関わっていきたいですか?
 
実は、私たちは、自分の中に「嫌いな部分」=どうしても受容できない部分があると、それと似た部分を持っている他人に反応してしまう。見たくないと感じてしまう。という傾向があります(心理学では「投影」と言います)。
 
もしかしたら、彼は、彼自身の中にあるダメだと思っている部分を、お子さんたちの姿を通して見てしまうから、心が拒絶したくなり、「しつけが下手」だなんて言ってしまうのかもしれません。
 
だとしたら、それは彼の問題です。
みっちーさんまで、彼の言葉を真に受けて、「落ち着きがないのはダメ」としなくていいですし、子育てができてないなんて思う必要はないのです。
 
「でも、もうちょっと落ち着いてくれないと、私が困っちゃうなあ」と感じるのであれば、どうしたらお子さんたちがひとつのことに集中しやすくなるか、お子さんたちと一緒に考えてみるのもいいですね。
 
自分を否定して無理やり変えようとされるのと、自分の味方になってサポートしようとしてくれるのとでは、全然違います。お子さんたちの反応もきっと違ってくるでしょう。
 
人は、自分で自分のことを責めていると、誰かに自分を責め「させて」しまうことがあります(ひぃーーってなりますね)。ですから、何より大切なのは、みっちーさんが自分を責めないこと。
 
「私は、立派な母親です。子どもたちは、とても元気に成長しています」
と、堂々としていていいんです。
 
自分を責めていなければ、彼の言葉はみっちーさんに刺さりません。
それはまるで、自分を心底美しいと思っている人が、「ブス」と言われても「え?誰のこと?」と思ってしまうみたいに。
 
その上で、夫婦関係について、「私はどうしたいか」、考えてみられてくださいね。
「私は私、夫は夫」そうお互いに精神的に自立していくとき、ご夫婦の関係は、また新しいステージへと進んでいかれるのではと思います。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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