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「社会で活躍する若い女性」に妬ましさを感じる人に知ってほしい“悲観から充実に変わる考え方”

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2022.12.09 更新

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:活躍している女性とパートの自分を比較し悲しくなる…。

レジ打ちの女性出典:stock.adobe.com

(大阪府 ゆっきー 46歳)

近所のスーパーでパートをしています。
会社員の夫、子どもは21歳の娘がいます。

ここ数年で、女性の社会進出、活躍をニュースやSNSで目にするようになりました。
昔と違って、男女平等が謳われるようになりとても生きやすい世の中になったなぁと感じます。
ただそれと同時に、今を生きる若い女性に妬ましさも感じてしまうのです。

私は20代前半で正社員だった仕事をやめて家にはいりました。
夫や子どもを支えるためだけに家事育児、そしてパートをやってきてそれなりにがんばってきたと思っていましたが、現代の女性の活躍を見ていると今までの私の人生って…と悲観し、妬ましくなる自分いて、またそれもイヤで。

どう考えたらいいのか、アドバイス頂けたらうれしいです。
 

自分に聞いてほしいコト

回答

おっしゃる通り、夫婦のあり方も、育児のスタイルも、どんどん変化して、多様な働き方、生き方ができるようになってきましたね。
 
と同時に、ゆっきーさんは。「今を生きる若い女性に妬ましさも感じてしまう」んですね。
 
妬ましさって、しんどくて苦しい感情ですよね。
でも実は、自分に大切なことを教えてくれる感情でもあるんです。
 
誰かに対して嫉妬を感じるとき、それは「本当はしたいのに我慢していることがあるよ」というサインであることが多いです。
 
ゆっきーさんで言えば、
・20代前半で正社員だった仕事をやめたこと
・夫や子どもを支えるために家事育児、パートをやってきたこと
このあたりにヒントがありそうですね。
 
今感じている妬ましさは、ゆっきーさんに「本当は私もこう生きたかった」という気持ちを思い出させてくれているのではないでしょうか。見ないようにしてきたけれど、本当はまだ心の中にある望みを思い出させてくれているのではないでしょうか。
 
本当はどうしたかった?本当はどうしたい?
ぜひ自分にそう聞いてみてください。
その答えの中から、今からでもできる一歩を見つけてみてください。
 
と言うと、
「今からじゃ無理……」なんて声も聞こえてきそうですね。
 
かつてのゆっきーさんは、本当はしたかったことを、「無理だよ、難しいよ」と閉じ込めてしまったかもしれません。
 
悲しみは、過去を見ながら「あるはずのものがない」と感じる時に湧いてくる感情です。ですから、「今までの私の人生って…と悲観」的に感じてしまうなら、過去ではなく、今に目を向けてみてほしいんです。
 
もちろん、パートとして働きながら家族を大切にすることを選んできたゆっきーさんも、とっても素晴らしいです。どんな生き方をしていても、ゆっきーさんの素晴らしさに変わりはありません。ですから、まわりから見て活躍しているように見えるかどうかは、実は関係ありません。
 
大切なのは、ゆっきーさんが本当にしたいことをしてみること。今を生きてみること。
 
自分の人生に夢中になっているとき、人は他人と比べることなんて忘れてしまいます。そして、今の自分が本当にしたいことをして心を満たして生きていると、過去の自分のことも肯定できるようになります。
 
多様な生き方が応援される時代ですもの。今だからこそ、ご家族もパートのお仕事も大切にしながら、ゆっきーさんがやりたかったことで踏み出せる一歩があるかもしれません。
 
「私も自分がしたいことをして今を生きていいんだよ」
妬ましさが教えてくれたそのサインを受け取ってみることで、やがて心の中が悲観から充実に変わっていきます。
 
ゆっきーさんはまだまだ自分の人生に夢中になれます。応援していますね。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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