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43歳女性のお悩み「21年営業職でもうやめたい。趣味を仕事にしたいけど不安で……。」

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 43歳女性のお悩み「21年営業職でもうやめたい。趣味を仕事にしたいけど不安で……。」

2022.11.25

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

相談:21年営業職でもうやめたい。趣味を仕事にしたいけど不安が…。

服を縫う女性出典:stock.adobe.com

(茨城県 43歳 ミッチ)

新卒で今の会社に入社し、かれこれ約21年ほどになります。
営業職で、自社商品を売る仕事をずっとやってきたのですが、正直もう別の仕事がしたいと思っています。

でも、もう歳もとしなので転職は難しそう。
かといってこれからずっと今の仕事はしたくない…。なんというか、明るい未来が見えないんです。
とにかくお金のために働いているという感じで。

実は趣味で犬の服をつくるのが好きで。友人は買ってくれたりします。
転職ではなく、個人でモノを売って生きていくのは楽しそうだなと考えるだけでワクワクします。

息子は18歳で大きくなり、夫の収入も悪くないので私の収入が減ってもどうにかなりそうではあります。
思い切って、今の仕事を辞める方が良いのでしょうか。
 

「そうなんだね。いいよ」と言ってみてほしい。

回答

「考えるだけでワクワク」することがある。とっても素敵ですね。
 
21年間働き続けることは誰にでもできることはありませんし、その上、お友達が買うほど素敵な犬の服を作る才能もある。多才さが伝わってくる文章で、私までワクワクしました。
 
今の仕事に対しては、「もう別の仕事がしたい」「ずっと今の仕事はしたくない」「明るい未来が見えない」「とにかくお金のために働いているという感じ」と、書かれていますね。

それでもここまで続けてこられたのは、「家族が安心して生活をするための収入が必要」という想いだったのかもしれません。でも、息子さんが成人を迎え、収入が下がってもなんとかなりそうという時期がきて、ためていた気持ちがあふれ出してきたのかもしれませんね。
 
今の仕事はしたくない。やりたいことがある。踏み出せる条件も整いつつある。それでも「思い切って、今の仕事を辞める方が良いのでしょうか」と質問されているということは、「辞める方がいい気がするけど、思い切れない何かがある」。つまり、心の中にブレーキを踏んでいる何かがあるのかもしれません。
 
ブレーキって、一見悪者のように感じるかもしれませんが、実はこれまでの自分を守ってきてくれたお守りのような存在です。ですから、そこに何があるのか見つめてみましょう。
 
まずは、今あふれ出している気持ちに「そうなんだね。いいよ」と言ってみてください。
 
「もう今の仕事をしたくない。別の仕事をしたい」→「そうなんだね。いいよ」
「お金のために働くのをやめたい」→「そうなんだね。いいよ」
「犬の服を作って売ることを仕事にしたい」→「そうなんだね。いいよ」
 
試しに、こんなふうに言ってみると、どんな感じがするでしょう?
 「うれしいな」「よし、そうしよう!」と心から感じるなら、「思い切って踏み出していいよ」と、自分に許可を出してあげてくださいね。
 ただもし、「いや……でも……」といった気持ちが湧いてくるなら、そこにどんな心配や葛藤があるのでしょう。きっとそれがミッチさんを止めているブレーキだろうと思います。
 
具体的な心配や葛藤が見えてきたら、「仕事を辞めてやりたいことを叶えたい自分」と「それが心配で止めたい自分」、どちらも否定せず、それぞれの言い分を聞いてみてください。

「個人でモノを売るなんて簡単じゃないよ」「本当に私にできるの?」
たとえば、そんな心配が見えてきたら、私にできる理由を見える化してみるのもいいですね。

●犬の服など、モノを作る技術がすでにある。
●それをすでに買ってもらったことがある。
●個人で売る時に、営業経験が活かせる。  などなど。
できる証拠が集まってきたら、「止めたい自分」の声は変化するでしょうか?

あるいは、「失敗して、後悔するかも?」というような心配があるのだとしたら、「まずは、今の仕事を続けながら、〇〇個売ってみよう」など、徐々に個人事業にスライドしていく計画を立ててみるのもいいかもしれません。
 
もっと別の心配ごとだったとしても、同じように両者が納得できる地点を探してみてください。もちろん、人生には「思い切って」が必要なこともあります。
でも「どちらかだけが正しい」ということにして無理やり進もうとすると、ブレーキも強くなっちゃうんですよね。
 
だから、前に進みたい私もいる。ちょっと心配な私もいる。どちらも正しい私。その両方が手をつないで自分が望む未来に進む許可を出せたとき、きっとミッチさんの「思い切って」はより素晴らしい結果につながるはずです。
 
ミッチさんが望む未来へ進めますように。応援しています。
 


著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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