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「夜飯は食べてくる」と言ったのに食べずに帰宅後「俺の分は?」といって謝りもしない夫。どうしたら…。#心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

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 心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

2021.12.31

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:自分が悪くても謝らない夫。どうしたら…。

夫婦出典:stock.adobe.com

(東京都 43歳 かなこ)

夫と二人で暮らしているのですが、とにかく夫があやまってくれなくてツライです。

例えば、先日朝家を出るときに「夜ご飯は食べてくると思う」と言っていたので、私は自分の分だけ作ってすませたのですが、19時頃に夫が帰ってきたら「俺の分の夕飯は?」と言われました。食べてくると言っていたから用意してないと伝えると「お前は本当にダメだな 普通念のため多めに用意するだろ」と言われました。
正直、あきれてしまいました。

もし事前に連絡してくれていたら、それか帰ってきてからでも「ごめん言い忘れてた」と言ってくれたら夫の夕食も作る気になるのですが、今回のような言い方をされるとイライラしてなにもする気になれません。

これは一例で、日々このような問題があります。
夫とはどのようにコミュニケーションをとっていけばいいかわからなくなりました…。
 

「本当の気持ち」と向き合おう

回答

その言い方はちょっと聞き捨てならないですね。
読んでいるうちに私までプンプンしてしまいました。
 
もし私がそんな言われ方をしたら「私はあなたの家政婦じゃないわ!!もう二度と作らない!!」なんてふうに怒って、兵糧攻めにしちゃうかもしれません(あはは。とにかく気が短いもので)。
 
かなこさんの心は傷ついていませんか?
イライラした気持ちを溜め込みすぎていませんか?
 
もし溜め込んだままなら、お友達に愚痴を聞いてもらったり、自分しか読まないノートや鍵付きの日記アプリなどに気持ちを出してみてください。
 
誰にも読まれない場所でなら、汚い言葉を出したって大丈夫。とにかく感じていることを溜め込んだり、なかったことにしないでくださいね。心が枯れますから。
 
「私はこれが嫌!」と、スッキリするまで吐き出したら、その奥にある気持ちを探してみてください。本当は相手とのどんな関係性を望んでいるのでしょう。
 
どうも彼は、素直な気持ちを表現してコミュニケーションをとることが苦手なよう。だからつい、気持ちではなく「普通は」「こうするべき」などの表現を使って「こうしてほしい」を伝えがちなのかもしれません。
 
あるいはかなこさんもまた、本当の気持ちをあまり彼に伝えていないかもしれません。本当の気持ちって、出すことがすごく恥ずかしく感じたり、なんだか負けるようで悔しく感じたりするもの。夫婦という近しい関係性であるからこそ、わざわざ伝えなくなっていくこともありますよね。
 
それでももし、素直な表現で気持ちを伝え合う関係性を望むのなら、その練習をしていきましょう。
 
具体的には、かなこさんが彼とどんな関係を築いていきたいかを素直な表現で伝えた上で、「私はあなたの〇〇な態度に、〇〇のように扱われている気がして、〇〇な気持ちになってしまった。これからは〇〇のようにしてくれるとうれしい」そんなふうに希望を伝えられるといいですね。
 
人は「責められる」と感じると、自分を守るために、つい内容よりも攻撃をし返すことに意識が向いてしまったりするのですが、こんなふうに告白ともとれるような伝え方なら、相手も受け止めやすく、伝わりやすくなるのです。
 
もちろん、相手がかなこさんの期待通りの反応をしてくれるとは限りません。相手の反応は相手のもの。コントロールすることはできません。
 
でも、どんな態度や言葉が返ってきたとしても、「自分の気持ちを尊重する」その勇気を出したかなこさんを、自分でとびきりに褒めてあげてくださいね。「伝えた望みは忘れた頃に叶うもんだ」くらいの気持ちで、あとは自分で自分をご機嫌にして過ごしましょう。
 
自分をご機嫌にしていると、気持ちの余裕も出てきて、彼が大切にしていることを一緒に大切にしてみたり、彼なりに妻を思ってしてくれたことを素直に受け取ってみたり。夫としての彼を尊重することにも意識が向けれるようになるかもしれません。
 
もしかしたら「夫として尊重されてない」なんて思いから、無理にでも優位に立とうとして、気持ちとは裏腹な言葉や態度になっていたのかも。だとしたら、きっと彼のコミュニケーションも自然と変わっていくでしょう。お互いに尊重しあえる心地よい関係性が築かれていきますように。
 

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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