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「夫の服から怪しいレシートが……。」不倫疑惑の夫を問い詰めたいけどこわい…。<43歳 葵さん>

家族・人間関係

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 心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

2023.04.12

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:夫が不倫してる気がする…。どうしたらいいのか。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(東京都 葵 43歳)

中2になる娘と夫の3人家族です。どうやら夫が不倫をしているようで。
夫の服を洗うときに、ズボンのポケットにゴミが入ってないか確認したら、レシートが出てきました。
店名は控えておきますが、少し高めの有名料理店のレシート。内容的に相手は女性っぽいんです。
最近ではお風呂場の中にまでスマホを持っていくようになったし、なんだか色々怪しくて。

確信はしていないんです。
問い詰めるべきか、家族のカタチを壊したくないなら何もしないでおくべきか悩んでいます。
でも問い詰める覚悟も正直ないのですが……。

わたしはどうしたらいいのでしょうか。

覚悟を持つために必要なのは「自分への信頼」

回答

ご相談ありがとうございます。それは、心配になってしまいますね。
こういう時って、「もしかしたら?」という想像がどんどん膨らんであれもこれも怪しく思えてしまったり、何をしていてもそのことで頭がいっぱいになってしまったり……。心が疲れてしまいますよね。
 
葵さん、「問い詰める覚悟も正直ないのですが」と書かれていますね。
 
でも、もしかしたら、今の葵さんが心のどこかで、本当は「欲しい、必要だ」と感じているものは、現実と向き合う覚悟ではありませんか。
 
もし覚悟があるなら、ちゃんと向き合いたい……。そんなお気持ちからご相談くださったのではないでしょうか。
もしそうでしたら、この先の文章を参考にしてみてくださいね。
 
パートナーの浮気や不倫は、ものすごく傷ついてしまうものだと思います。女性としての自分を否定されたような、踏み躙られたような、そんな気持ちにさえなってしまうかもしれません。
 
ですから、向き合うのが怖いお気持ち、とってもよくわかります。
 
それに葵さんは、「家族のカタチを壊したくない」と書かれています。
きっとこれまでご家族のことを大切にしてこられたからだと思います。
大切な大切なものだからこそ、壊れてしまうのが怖い。本当に、そうですよね。
 
ただ、私たちは怖いものを避けようとするあまり、逆に望むものまで遠ざけてしまうことがあります。
 
たとえば、本当は家族と信頼し合える心地いい関係を望んでいるのに、「壊したくないから向き合わない」→「不信が溜まって、心の距離がひらいていく」→「お互いにとって家が居心地よい場所ではなくなっていく(ますます外に癒しが必要になる)」といったことが起こってしまうかもしれません。
 
だからこそ、怖いものを避けようとするのではなく、向き合っても大丈夫と思える、自分への信頼を取り戻しませんか。
実は、覚悟を持つために必要なものは、自分への信頼なんです。
 
「夫が不倫してるかも?」そんな可能性を考えると、つい「私に女性としての魅力がないから?」なんて思ってしまうかもしれません。
 
でも、とんでもありません。
たとえそうであったとしても、葵さんの女性としての魅力や価値には、なんの影響もありません。葵さんが魅力的で素敵な女性であることに、一切変わりありません。
 
ですから、どうぞ彼の行動とご自身の魅力や価値をつなげないでくださいね。
 
そして、どんな状況がやってきたとしても、葵さんの未来は、自分で選ぶことができます。現実を受け止めた上で、そこからどんな未来を選び、創っていくかは、葵さん次第です。
 
●起こる出来事と自分の魅力や価値はつなげなくていい
●どんなことをが起こっても、自分を幸せにする未来は自分で選べる

 
この2つを知っているだけで、ほんの少しだけ、心に「大丈夫」が戻ってきませんか。
 
自分への信頼は、現実をそのままに受け止めるチカラになります。
それがあってはじめて、私たちはやっと、「こうなりたくない」を避けるための行動ではなく、「こうしたい」に向かうための行動が選べるようになります。
 
「問い詰める」より「受け止める」。そんな感覚で、どうぞ向き合ってみてください。
 
「どんな現実でも、受け止めてやる」
そう覚悟してみたら「なんだ、そんなことだったの?」と笑えちゃう事実が見えてくるかもしれません。
 
あるいは、たとえつらい現実に向き合うことになったとしても、そこから幸せになるチカラが、葵さんにはちゃんとあります。
 
「ここで向き合う覚悟を持てたからこそ、より本音を出し合える心地いい家族関係につながったな」そう思える未来を信じて、応援しています。

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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