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「自分なんてダメだ……」と思ったら。捨ててほしい“優劣のモノサシ” #心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

家族・人間関係

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2022.02.04

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:周りの人が羨ましい。自分なんて…と思ってしまう。

カップル出典:stock.adobe.com

(埼玉県 41歳 なおこ)

自分のネガティブな性格をどうにかしたくて、悩んでいます。

仕事やプライベート、全てにおいて周りの人が自分より優れているように見えて、ひとりの時間になると悲しい気持ちになってしまうのです。

ほぼ同期の女性は役職もついてバリバリ仕事で活躍しているのにわたしは…。
高校時代の友人は夫婦仲良く夕食も毎日一緒に食べてるのに、わが家は基本別々で会話もない。

とにかく周りの人が羨ましい。なんで自分は…と卑下してしまいます。
どうしたら自信を持って生きていけるでしょうか。

「優劣のモノサシ」を捨てちゃおう!

回答

「私なんて……」と思ってしまうこと、ありますよねえ。わかります。私も以前は「あの人はいいなあ。それに比べて私には何もない……」が口癖でしたから。
 
ご相談文に、「全てにおいて周りの人が自分より優れているように見えて」と書かれていますね。この言葉から、なおこさんの心の中には、「優れているか、劣っているか」で人の価値を測るモノサシが潜んでいるのかも、と感じました。
 
役職について活躍している人は、役職についてない人よりも優れていて、価値がある。
毎日仲良く夕食を一緒に食べる夫婦関係を持つ人は、会話なく別々に食事をする夫婦関係の人より優れていて、価値がある。
 
こんなふうに、無意識に優劣で人の価値を測るモノサシが心の中に潜んでいませんか?幸せのモノサシ、と言ったほうがしっくりくるでしょうか?
 
このモノサシで生きていると、人生はなかなか苦しいです。なぜなら「優れているもの」を手に入れないと、自分に価値を感じられなくなってしまうから。だからなおこさんも今、優れているものを持ってないように見える自分を、劣っているとか価値がないとかそんなふうに感じて、卑下したり、悲しくなったりしているのではないでしょうか。
 
さらに、このモノサシで生きていると、たとえ「優れている」と思うものを手に入れたとしても、またしんどくなりがちです。手に入った喜びの一方で、さらに優れているものを持たないと、せっかく手に入れた価値が薄れてしまう。無意識にそんなふうに感じて怖くなってしまうんですね。
 
ですからこの機会にもう、優劣のモノサシで人の価値を判断する生き方をやめてしまいましょう。
 
このモノサシは、なおこさんが育ってきた家庭の中で使われていたものかもしれません。だから当たり前のように受け継いで、心の中に潜んでいることにさえ気づかなかったかもしれません。でも、今の自分を生きづらくしていると気づいたなら、もう捨ててしまっていいんです。
 
何かを持っていても持っていなくても、あなたは素晴らしい人です。優劣のモノサシを捨ててみると、自分の本当の素晴らしさが見えてくるはずです。
 
「ない」の裏側には、必ず「ある」があります。
 
役職について「ない」なおこさんだから、持っているものは何でしょうか?
チーム全体を把握してリーダーシップをとる責任が「ない」代わりに、目の前の人により心を込める機会が「ある」かもしれませんね。
 
今は、夫婦の会話や食事が「ない」なおこさんだから、持っているものは何でしょう?自分のために使える自由な時間が「ある」かもしれませんね。
 
「ない」の裏側の「ある」を見つけたら、ぜひそれを生かしてみてください。
たとえば、仕事で目の前の人に喜んでもらうことを大切にしてみたり、一人の時間に自分の心が喜ぶことをしてみたり。そんなふうにしていると、毎日が愛おしくなってくると思います。愛おしい日々を過ごしていると、なおこさんが放っているものが変わってきます。
 
放つものが変われば、必ずまわりの人に伝わります。夫婦関係に変化が起こるかもしれませんし、仕事で楽しいことが増えるかもしれません。
 
優れているも劣っているもない世界で、自分を生かすことを楽しんでみる。それを続けているだけで、自分もまた誰かに「羨ましい」と思われている存在だった、そんなことに気づくかもしれませんね。なおこさんがなおこさんの人生を愛おしく思えますように。

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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