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子どもの教育費に自身や親の老後のお金。全然貯金ができず毎日悩み、悲しむあなたへ届けたい言葉。

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2023.05.18

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:家計が本当に厳しくて毎日ストレスで泣いてしまう。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(大阪府 アイ 42歳)

はじめまして。夫と3人の子どもの5人家族です。

共働きをしているのですが、食費や光熱費、子どもの塾などで家計がひっ迫しており、お金のことを考えない日はないくらいストレスを感じています。

子ども2人は私立の高校に行きたいといっている。
このままでは夫と私の老後のお金は貯金できない。
そもそも自分の親の老後資金もない(貯金をほぼしていない親でした…)。
子どもの思い出作りにどこか旅行に行こうと思っても1回の旅行でお金がかかる…。

「どうにかなる!」と思うときもあるのですが、本心では本当にやばいのではと思って、またさらに落ち込む日々。
最近では夜になると無意識に涙が出るほどになりました。

私のメンタルが弱いのでしょうか。
今は気持がとにかくやられてしまっているので、何かアドバイス頂けたらうれしいです。

アイさんを本当に苦しめているものは…。

回答

いえいえ。メンタルが弱いだなんてとんでもありません。
 
むしろ、これまでメンタルに頼りっぱなしでやってきたけれど、「さすがにキツイよー」とアイさんのメンタルが悲鳴をあげているのでは?と感じるほどです。

もしかしたらアイさんは、これまで、不安なお気持ちを感じながらも、「私が頑張れば、どうにかなる!」とご自身を奮い立たせて、ずっとご家族のために頑張ってこられたのではありませんか。
 
その一方で、弱音を吐くことをご自身に許してこられなかったのではありませんか。
 
だとしたら、これまでずっとフタをしてきた「もう頑張れないよ。無理だよ」といった気持ちが、夜に涙としてあふれだしてきているのかもしれません。
 
ところで、弱音を吐くっていけないことでしょうか?
 
私は、そうは思いません。弱音を吐くって、「やばいのでは」と感じている自分の現状を認めること。それは、自分の心身を守るために極めて必要なことだと思います。
 
では、自分を守るために必要なことのはずなのに、この「やばいのでは」という感覚を感じると落ち込んでしまうのは、一体どうしてなのでしょう。
 
それは、「私が頑張るのをやめたら、子供たち(または家族)を悲しませてしまう」と信じているからではないでしょうか。
 
とすると、アイさんを本当に苦しめているものは、お金ではなく、この「子供たち(または家族)を悲しませてしまう」という信じ込みかもしれません
 
ですから、自分に落ち込んでしまう時こそ、今まで信じてきたことを疑ってみてほしいんです。
 
子ども達が望む私立の高校に行かせてあげたいし、家族旅行で楽しい思い出を作ってあげたい。両親には安心して老後を過ごさせてあげたいし、でも、自分達の老後のことでは家族に迷惑をかけないようにしたい。
 
お気持ちは、とーってもよくわかります。そして、アイさんがものすごく家族想いで優しい頑張りやさんだということも、とーっても伝わってきます。
 
ただ、無意識のうちに「(私が」家族全員を幸せにしなければ」と自分を追い詰めすぎていませんか。「家族に不自由な思いをさせたくない」と自分に無理をさせすぎていませんか。そんなところにも気づいてみてほしいのです。
 
ご家族にとっては、アイさんこそが欠けがえのない存在です。もしもアイさんが家族のために自分を犠牲にしすぎて心身の健康を損なってしまったら、それほど悲しいことはありません。
 
これからはアイさんが「幸せにしたい人」の中に自分自身も含めてみませんか。
 
そして、これまでの「私(だけ)が(頑張って)家族を幸せにしてあげなくては」という考えから、「協力しあって、一緒に(私を含めた)家族みんなの幸せを叶えていこう」とする考え方へとシフトしてみませんか。
 
たとえば、「家族みんなの希望を叶えたい。でも正直、今の収入や生活スタイルのままだと難しいと感じている。どうしたらいいか一緒に考えて」。そんなスタンスで、まずはご夫婦で、そしてご家族で、また可能な部分はお子さんたちとも、話し合って、知恵を出し合ってみるのはいかがでしょう。
 
「優先順位を共有して、ひとりひとりができることで協力し合う」。そんな意識が生まれれば、家計の状況も変化していくかもしれません。
 
お子さん達にとっても、何不自由なく与えられた経験だけが幸せとは限りません。自分ごととして考えてみたり、家族で協力し合う経験もまた、きっと自信につながる素晴らしい思い出になることでしょう。
 
アイさんが一人で抱え込むことをやめていく勇気は、パートナーやお子さんたちの頼もしさを再認識することにもつながっていくはず。その頼もしさを感じた上での「なんとかなるよね」は、きっと心からの安心感です。そちらを目指して「一人で」を卒業していってくださいね。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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