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44歳女性のお悩み相談「派遣の契約が終わり無職に。自分や親の老後を考えると不安だらけで、どうしたら…」

カルチャー

2022.08.26

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:無職で独身。この先が不安です。

落ち込む女性出典:stock.adobe.com

(埼玉県 44歳 アオイ)

現在無職の独身です。

派遣社員で働いていたのですが契約期間が終わってしまい、次の働き先が決まっていません。今は貯金を切り崩して生活してます。

親の老後や自分の老後のお金を考えると、正社員で安定した給与を貰いたいです。
でも私はこれといってスキルは無く、履歴書には書けることが全然ないのです……。

この先どうやって働けばいいのか、不安ばかりが増えてしまいます。

なにかアドバイス頂けたらうれしいです。
 

「書く」ことからはじめてみましょう!

回答

先の見通しが立たない状況って、すごく不安ですよね。そして「20代や30代で同じ経験をするのとはなんだか違うな」という、将来に対するどこか重たい感覚が押し寄せてくるところも、不安が大きくなってしまう理由のひとつかもしれません。

アオイさんのお悩みには、「不安との向き合い方」と「働くこと」という二つの要素があるように思いました。

不安の中には「わからない」が詰まっています。と同時に、遠ざけようとするほど、余計に近づいてきて大きく見える。不安にはそんな性質もあるようです。ですから、心が不安に占領されているなと感じたら、思い切って中身を見つめてみましょう。できるだけ具体的に。

今不安に思っていることを書き出してみてください。このままだとどうなってしまいそうでしょう?もしも貯金が底をついてしまったら……、もしも両親のどちらが病気やケガをしてしまったら……、もしも……。

「書く」ことは「客観的に見つめる」こと。客観的に見てみると、不安の中には「自分でコントロールできることとできないことがある」のが見えてくるのではないでしょうか。そして、自分一人ではどうしようもないことについては、「困った時に頼れる行政サービス等があるか調べてみよう」とか「両親はどんなふうに考えているんだろう?聞いてみよう」なんていうふうに、見えない部分を見える化していくことで、相変わらず将来はわからないままでも、「なんとかなるかも」と思える部分も出てくるはずです。

ここまでくれば、不安とうまく付き合えている状態。次は、自分でコントロールできる部分に目を向けていきましょう。「働くこと」についてですね。

「履歴書に書けるスキルがない」とのことですが、諦める前にもう一度これまでの人生をよーく振り返ってみてください。派遣社員としての経験、(もしあれば)それ以前の仕事での経験、プライベートや趣味を通してなど、細かく振り返っていけば、「こういう仕事がしたい」「こういうことが得意かも」など、大切にしたいことやアピールポイントが見えてくるのではないでしょうか。

ちなみに 「得意」とは、自分は苦もなく普通にできるけど、他の人は苦労したり、めんどくさがったりしているものです(たとえば、人の話を聞くのが楽しいとか、整理整頓が苦にならないとかもそうですね)。自分では当たり前すぎることも多いので、改めて振り返ってみてほしいのです。

今の時代、働き方もサービス内容も多種多様です。今までは仕事にならなかったようなことも次々と新しいサービスとして生まれてきています。アオイさんの「したい」や「得意」と、社会のニーズがマッチングする業種やサービスがないか、もう一度広い視野で探してみてはいかがでしょうか。もし「このスキルがあれば叶うのに」ということがあれば、今から学んで身につける道もあるでしょう。最近は、働きながら新しいスキルを学んだり、副業をしたりなど、より自分にとってベストな働き方を目指す方も増えているようです。

働き方が多様化している自己責任の時代。個人が不安や厳しさを感じる要素も増えていると実感します。「40代の今からで間に合うのか」そんなお気持ちも湧くかもしれません。でも、このタイミングだからこそ真剣に向き合える部分があるとしたら、それはきっとアオイさんにとってのベストタイミング。未来のアオイさんが、「44歳のあの時に真剣に向き合ってよかった!」そう思える未来を今から創っていきましょう。きっとできます。応援しています。

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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