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酷いめまいと味覚障害によって、自由がなくなりつらいです…。<人生相談>

心と体

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2024.01.17

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:酷いめまいと味覚障害によって、自由がなくなりました。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(北海道 ぷー 40代後半)

2年前から原因不明の目眩が起こるようになり治療をしましたが、今も24時間寝てる時もずっと目眩がして、どこにも行けなくなりました。

さらに味覚障害になり、味が何もわからず、食べる楽しみも、外に出る楽しみも、家の中で座ってる事もできず、テレビも見れません。

誰かと話したいのですが、1番の友達だと思ってた人からは自分の信じてる宗教やれば治ると言われ……誰とも話せずツラいです。

父親は頻繁に旅行や、飲み会、友達とスポーツクラブなどに行っています。母親は私の事で塞ぎこんでいて、もう何も言えなくなりました。

もう父親の声もききたくないです。何度話しても、父親は何も行動を変えません。
私も心も体も自由になりたいのですが、どうしたらいいでしょうか。

自分を制限するルール

回答

2年間も「24時間、寝ている間もずっと」目眩があるなんて、どんなにかしんどい状況だろうと思います。
目眩や味覚障害の症状はもちろん、それによって人生に自由や楽しみがないように感じてしまうことも、とってもつらいですね。
 
もしかしたら、ここにご相談を書いて送ってくださることも大変だったのではないでしょうか。
それでも「心も体も自由になりたい」と、こうしてご相談くださるぷーさんは、きっと自分の人生をなんとか良くしていこうとする力と意志をお持ちの方なのだろうなと思いました。
 
私は普段、何らかの出来事によって、あるいは、病気など身体や心の不調によって、まるで人生が強制ストップさせられたかのように感じている方々のお話をお聞きする機会がたくさんあります。
 
そんな時によくご提案するのは、「もしかしたらこの状況は、『一度立ち止まって、自分やまわりに対して信じてしまったことの勘違いに気づいて』と人生に問われている時なのかも?と受け取ってみませんか」ということです。
 
ちょっとわかりにくいと思いますので、もう少しご説明させてくださいね。
 
私たちは、何かが「ない」と感じる体験をすることで、それが自分にとって「必要で大切なものだった」と強く思い出すことがあります。ぷーさんもきっと、自由や楽しみが「ない」と感じてしまう今の状況を体験して、「自由や楽しみは私の人生に必要で大切なものだ」と強く感じていらっしゃるのではないでしょうか。
 
ですがもし、ぷーさんが無意識のうちに、「自由に生きることはいけないことだ」「楽しんではいけない」というようなことを信じてしまっていたとしたら、本当は必要で大切なものなのに、自分で制限してしまいますよね。
 
ですから、「無意識に信じてしまっていた自分を制限するルールに気づいて、変えていくタイミングなのかも?」と受け取ってみてほしいのです。
 
お父さんについて
「もう父親の声もききたくないです」
と書かれています。

おそらくお父さんとの間に、何かぷーさんがとても傷ついてしまうような出来事があったのだろうと思います。
 
私たちは、誰かを否定するとき、同時に自分の中にある似た部分も否定してしまいます。頻繁に旅行や飲み会に出かけるお父さんを見て、「私はあんなふうにならない」と強く思ったとしたら……自分にまで「自由に楽しむのは悪いことだ」という制限をかけてしまったかもしれません。
 
ですので、もしも心当たりがありそうでしたら、「私は人生を自由に楽しんでいいんだよ」と、ご自分に許可をしてあげてくださいね。そして、毎日の生活の中に、どんな小さなことでもいいので、楽しみを見つけてみてください。少しでも症状が軽くなったら、あれをしたいな、これをしたいな、あの人に会いに行ってみたいな、などなど、そんなふうに未来に楽しみを作ってみるのもいいですね。
 
それからもうひとつ。
誰かと話したいけど、話せなくてツライと書かれていることについてです。
 
しんどい時は、誰かと話すことで心が軽くなったり、不安がやわらいだりするものですよね。そして、そういう時って、何かを解決してほしいというより、ただ「そうなんだね。つらいんだね」と聞いてほしいだけだったりしますよね。
 
ですが、身近な人ほど、ただ「そうなんだね」と話を聞くことが難しいこともあります。大切な人だからこそ、そのつらさや苦しみをなんとかしてあげたいという思いが強すぎて、つい求められていないアドバイスをしたり、何もできない自分を責めてしまって話が聞けないということも。
 
ぷーさんのまわりの方々もまた、そうかもしれませんね。

ですので、誰かと話したいけど、話せる人がいないなと思う時には、心理カウンセラーに話してみるのもオススメです。よかったら活用してみてくださいね。
 
大変な中でも人生を良くしようと一生懸命なぷーさんに、1日も早く自由と楽しみがいっぱいの日常が戻ってきますように。心から応援しています。

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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