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「風邪で寝込んだ私に“俺の夕食は?”と聞く夫にもう限界です……。」<39歳 アイさん>

家族・人間関係

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2023.03.22

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:風邪で寝込んだ私に「俺の夕食は?」と聞く夫にもう限界です。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(千葉県  アイ 39歳)

5歳と7歳の子どもと、夫(43歳)の4人家族です。

夫は昔ながらの考え方をしていて、家事や育児をほとんどしません。
この間、私が39度くらいの熱が出て風邪を引いて寝込んだことがあったのですが、夫は「俺の夕食はどうすればいいの?」って言ってきました。

今までは自分が選んだ夫なのだから、仕方ないと耐えてきましたがこの言葉には悲しいを通り越してあきれました。この状況で自分のことしか考えられない、しかもただの夕食。

ここまでくると、単純に優しさ、相手への思いやりがかけていますよね。
色々積もってもう離婚した方が心の安定、子どもにとっても良いのではないかと考えてます。
 

受け取りたいモノを受け取るサイクルをつくりましょう

回答

静かに溜めてきた不満が、積もりに積もってもう限界!という感じでしょうか。
ご相談文のあちこちから、たくさんの「我慢」と「悲しみ」と「失望」を感じました。そして「怒って」いらっしゃいますよね。
 
ふたりのお子さんたちを抱え、家事に子育てにと、一人でとっても頑張ってこられたのでしょうね。それはどんなに大変なことだったかと思います。
 
「本当はもっと手伝ってほしいのに」そんな気持ちをずっと我慢してきたからこそ、「寝込んでいる時くらい、私を一番に気づかってよ!」と、これまでの悲しみが失望や怒りとなってあふれてきたのかもしれません。
 
我慢はすればするほど、怒りに変わっていきます。
 
そして実は、「こんなに我慢している“のに“報われない」と感じる時は、たいてい「我慢をしている“から“報われない」事態に陥っている時です。
 
なぜなら「我慢」は、本当に受け取りたいものを受け取りにくくしてしまうからです。
 
もしかしてアイさんは、これまでの結婚生活の中で、あるいは人生の中で、「本当は〇〇してほしいけど、きっと無理だろうとか、そんなこと言ってはいけないだろうと思って、一人で頑張る」というパターンを多く経験されていませんか。
 
このパターンを選びやすい人は、「してほしい」を伝えることが苦手だったりします。そして苦手ゆえに、「してほしい」を「するべき」に変えて伝えてしまいがちです(たとえば、「優しくしてほしい」ではなく「優しくするべきでしょ」という感じですね)。
 
こうなると、相手は責められている感じがして、その気持ちに応えにくくなります。これが、受け取りたいものを受け取りにくいサイクルを作ってしまうのです。
 
ご相談文の中で
「単純に優しさ、相手への思いやりがかけていますよね」
と書かれています。
 
アイさん、本当は、パートナーからの「優しさや思いやり」を受け取りたいとずっと思ってこられたのではありませんか。
 
もしそうでしたら、まずはその気持ちをご自身で受け止めてみてください。そして、これまでとは真逆の、受け取りやすいサイクルを作っていく方法を試してみませんか。「離婚」という、一人で頑張る方向の選択肢について検討するのは、それからだって遅くないかもしれません。
 
受け取りやすいサイクルを作っていく方法。それは、
●まず自分に優しくする。
●「我慢」をやめて「素直」を始める。
です。
 
「もっと優しくしてよ」と感じる時は、自分が自分をもっと優しく大切に扱う時。
日常生活のさまざまな我慢を減らして、自分に優しくすることを心がけてみてくださいね。それが「優しさを受け取ってもいい」という自分への許可になります。
 
そして、「してほしい」を素直に言ってみること。
これも自分の気持ちを大切にすることですよね。
 
たとえば、パートナーの気がきかない言動に出会ったら、「もう!やっぱりしてくれない!」ではなく、「きたー!してほしいを言うチャンス!」と思ってみる感じで。
 
最初はすごく抵抗があると思います。相手の反応もすごく気になると思います。でも、あくまでも苦手なことを言ってみる練習ですから、相手の反応は関係ありません。素直に言えただけで自分を褒めてあげてください。
 
確かに、「相手に期待しないこと」は、良好な関係性を作っていくコツのひとつですよね。
 
でもそれは、「自分の本当の思いを見せずに諦める」という意味ではなく、「自分の本当の思いは出した上で、相手の行動は相手に委ねる」という意味だと思います。
 
これまでとっても頑張ってきたアイさんが、優しさや思いやりを受け取って心豊かに過ごせますように。応援しています。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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