激励のつもりが…
私は数年前に息子の不登校を経験しています。
息子が不登校になる前、学校に行き渋るようになった時、「宿題をやってない」「勉強がしんどい」「通学が疲れる」などネガティブ発言が頻発するようになりました。
不安になった私は、息子にまたヤル気を出してもらうために一生懸命激励していました。しかし、私の言葉が疲れている子どもを逆に追い込んでしまい、ますますネガティブな気持ちにさせてしまったこともありました。
私はたくさんのママとお会いしますが、みなさん同様におっしゃっています。
モチベーションアップに繋がることを期待したフレーズでしたが、逆効果になりがちなフレーズ、例えばこの3つです。
みんな普通にやってるよ!あなたにできないわけがない!
これは、子どもから「やりたくない」「しんどい」「休みたい」などの言葉が出ると、よくママが言うフレーズです。
「そうだ!みんなやってるんだし自分にもできるはず!」と意欲を持ってもらえるよう、あなたにもできるよ!と激励のつもりで言いがち。
でも疲れ果てている子からすると、「みんな普通にやってることさえできない自分はダメだ」と受け取り、ただただ劣等感を抱かせるだけとなります。
勉強しないと大変なことになる。将来やりたいことが何もできないよ!
この言葉で危機感を持たせ、将来のためにしっかり勉強してほしいと思ってママがよく言うフレーズです。
「それじゃあ困る!よし!しっかり勉強するぞ!」とやる気と意欲がみなぎるはず!と思って言いがちですが、全く逆効果。
意欲の落ちている子にとっては気持ちを前向きにさせるどころか、「じゃあもう自分の将来はお先真っ暗だ!」と、ますます失望させる言葉となります。
世の中そんなに甘くない!そんなことでは生きていけないよ!
子どものヤル気や意欲がなさそうに感じると、ママは「甘えてるのか?」と捉え、叱咤激励のつもりでこのフレーズを言いがち。
「そうだ!力強く生きねば!がんばろう!」と気持ちを奮い立たせてくれることを期待します。
でも学校のストレスで心が弱っている子にとっては、「社会はさらに厳しいなんて、そんなの自分には無理だ〜」と、未来への恐怖と不安でさらにつらくなります。
言葉ではなく意識が大切
子どもからネガティブ発言が出ると、ついつい周りと比べたり、きちんとこなすことを目指す発言になってしまいがち。これは、ママも不安で余裕がないからで、私自身も実感しています。
そうなると、子どもの気持ちを受け止めることがどうしても出来ず、焦りばかりが先行し、上記のような言葉をかけてしまいます。
子どもに何かアドバイスする前に、まずは、ママが自分自身の不安や焦りをしっかり受け止める。そうして、ママの心に余裕ができると、子どもの思いを受け入れて子どもに寄り添った声かけができるのだ、自分自身の経験からも実感しています。