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「なんでも子どもに決めさせる」川村真木子さんに聞く【私が子育てで大事にしている3つのこと】

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 「なんでも子どもに決めさせる」川村真木子さんに聞く【私が子育てで大事にしている3つのこと】

2020.06.21

世間の常識をバッサリと斬る社会派インスタコラムが大人気の川村真木子さん。
アメリカの州立大学の中でも最難関といわれるUCバークレーを卒業後、米投資銀行を経て、現在は米大手投資会社でマネージングディレクターとして活中。そんな華麗なキャリアの裏には、実は紆余曲折あり。
かつて大阪で金髪の女子高生をしていたという彼女、高校を休学しカリフォルニアで高校生をやり直し。日本に戻って高校を卒業したのは20歳。それからアメリカの大学へ!という濃い歴史があるのです。プライベートでは現在高校生のお嬢さんがいる川村さん。子育てにおいて大事にしていることについて、じっくりと語っていただきました。

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特集:親も子も幸せになるための「子育て」

日本的な価値観をうえつけない

――お子さんは今高校生ですが、もっと幼い頃から子育てで大切にしてきたことはありますか

川村真木子さん(以下川村):私は子どもを英語で育てました。娘には世界中を自分の居場所として羽ばたいてほしいと思っています。世界でやっていくためにはやっぱり英語。それでインターナショナルスクールに入れて、英語で育てたんです。

だからテレビなどのメディアも日本のものは見せませんでした。娘は英語のメディアで育っているんです。アメリカのメディアは日本と違ってものすごく差別や時代に敏感。例えば最近だったら水着モデルに太っている女性を採用して、皆ヴィクトリアシークレットのようなモデル体型じゃなくていい、いろんな体型が美しいんだよっていうダイバーシティー的な観点を伝えたりとか。もしくはテレビに白人ばっかり出さずに黒人もアジア人も登場させるとか、そういったことが日本よりとても気にされていて「正しくあるためにどうすべきか」ということが真剣に考えられている社会です。

日本は単一民族で、しかも今のところ男性が仕切っていることが多い。気付かないうちに偏った方向に仕上がってしまっているところがあります。
だから日本のメディアは私にとっては正直怖い。娘は小学校は日本でインターナショナルスクールに行き、今は留学しています。日本の学校に入れたくなかったのも、実はそんな「気づかないうちに植えつけられる価値観」が怖いというのもありました。。
日本の学校や日本のメディアの洗脳を受けて育つと、女性は自分に自信が持てないし、男尊女卑思想が身についてしまうと考えています。

私自身は日本の学校に通った経験があります。その後、アメリカに長く住んでいたので、日本もアメリカも両方知っている。だからこそ、日本っていうところは女の子が自由に生きられない、生きづらさを感じやすい社会だと思っています。海外に行くとそこには全然違う価値観があるので、娘にはみんなと同じレールを進むより、自由に生きて行ってほしいと思っています。

親の考えは時代遅れということを認める

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――川村さんのお母様はどういう子育てをしていらっしゃいましたか。

川村:母は私に対して、何もいわない人だったんですよ。自分の考えを押し付けないので、相談しても何も答えてくれない。自分で考えなさい、というタイプでした。

だから私も子どもの頃から自由奔放に生きてきたんですね。大阪で高校生をやっているときに私があまり学校に行かなくなったりしても、母は何も言わなかった。それでこれじゃダメだ!と自分で気づいてアメリカ行きを決めて留学したりとか、何でも自分で考えて、自分で変えて生きてきたんです。だから今何の後悔もないって思っているんですけど。

そういう母に育てられたというのもあって、うちの娘に対しても同じ姿勢で接しています。娘に私が何かいうってことはないですね。いったほうがいいこともあるのかもしれないけど、基本的に本人にめちゃめちゃ任せています。

――この本を読んだらいいとか、こういう習い事をしたらいいとか、そういうこともいわないですか?

川村:私が娘くらいの年齢のときに読んだ本でこれが良かったから読んでみてっていったとしても、それって私の時代の私の価値観を押し付けていることになると考えています。
世代が全く違うから、それって古いんじゃない?と思うかもしれないし。時代はものすごいスピードで動いていて、彼女は彼女で今を生きているんだからその彼女が今これが良いんだって選ぶものが一番ですよね。だから「私の頃はこうだったのに」なんていう話はしても意味がないと思っていますね。

なんでも子ども本人に選択させる

――将来的に、お子さんにどういう大人になってほしいという希望はありますか?

川村:子どもに対してこういう風になってほしいとか、例えば私のようになってほしいとか、そういったことは全く思っていないですね。
私自身がそういう風に生きてきたからだと思うんですけど、娘には彼女の人生を生きてほしいから、全て彼女が選択していってほしいですね。どういう勉強がしたいとか、学校選びもそうだし、仕事選びもそう。さらに、どういう男性とお付き合いして、結婚してという部分も含めて、全部自分で決めてほしいですね。

全部自分で選択すれば、人生後悔ないと思うんですよ。でももしも母親から「こうしなさい、あなたこういう人生が一番いいわよ」っていわれたら、自分の人生を生きられないじゃないですか。それは悲劇です。そこだけですね、私が気にしているのは。

――変な彼氏を連れてきても何もいいませんか(笑)?

川村:変な彼氏を連れてきても全然OK(笑)。人生って自分の中での納得感が一番大事だと思っているからです。
自分がその人がいいと思っていたらそれが最高の幸せじゃないですか。だからはたからみて「あの人は……」なんて、どうのこうのっていうところに全然バリューを感じないんです。

娘がその人と一緒にいて幸せならそれが一番いい。内心は「何でこんな人?」って思ったとしても、私は言わないですね。
もしも、そのお付き合い自体が幸せそうに見えなかったとしても、私は彼女の決断をリスペクトします。だから何もいわない。自分で気づいてまた自分で出発するしかないと思うから。仕事もそうです。社会的にすごい仕事じゃなくても、本人がそれに対して満足感して幸せだったらそれが一番。自分の人生だから自由に何でも決めて、納得して歩んでいってもらいたいですね。

Profile

川村 真木子さん

奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム@makikokawamura_が人気。

TEXT:長谷川真弓

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