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上の子がかわいく思えない自分がイヤになる。悩んだときに考えたい原因と対処法

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 上の子がかわいく思えない自分がイヤになる。悩んだときに考えたい原因と対処法

2022.08.20

臨床心理士・公認心理師のyukoです。「下の子が生まれてから上の子が可愛いと思えない」「なんでかわからないけど上の子を疎ましく感じてしまう」などの声を聞くことがあります。兄弟姉妹を平等に可愛がれないのはなぜでしょうか。そして、そんな風に感じたときどうすればよいのでしょうか。”上の子可愛くない症候群”について考えていきます。

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「上の子可愛くない症候群」とは?

「上の子可愛くない症候群」とは、下の子ができてから上の子を可愛いと思えなくなってしまう傾向のこと。
症候群と名前がついていますが、「あるある」の範疇に留まるもので、医学的な診断ではありません。

疲れている女性出典:stock.adobe.com

”かわいがりたい気持ち”と、”以前のようにかわいいと思えない気持ち”が葛藤する親御さんは少なくないようです。
どうして上の子に対する気持ちが変わってしまうのでしょうか。

多くの人に共通する3つの理由

上の子が赤ちゃん返りする

「上の子の子育てが落ち着いてきたから」と考えて下の子を産んだのに、上の子が赤ちゃん返りしてしまうケース。

上の子の気持ちとしては、「今までは自分だけを見てくれていた両親を下の子に取られた感覚」。
今まで1人でできていたことを手伝ってもらおうとしたり、嫉妬心から癇癪を起こしたり、「弟ばっかり」と駄々をこねたり。

そんな上の子を見てると、わがままに思えたり、イライラしてしまうのは当然。
「上の子が駄目だから、できないから」ではなく、「寂しさや嫉妬から赤ちゃん返りしている」と理解してみてください。

上の子が自分やパートナーと似始める

成長していくにつれて、自分と似た顔つきが目立ってきたり、パートナーの口癖がうつっていたり。
マイナス思考や心配性など、引き継いでほしくない性格が似始める子もいますよね。

悲しむ子ども出典:stock.adobe.com

そんな姿を見ていると、夫婦それぞれのコンプレックスを刺激されている気持ちに。
「嫌だな」と思う気持ちはどこから来るのかを把握しておくのが肝心です。

親が「お兄ちゃん・お姉ちゃんなのになぜ?」と思っている

「年上なんだから下の子に譲ってほしい」「我慢してほしい」と願ってしまうのは、しかたないかもしれません。
上の子にはつきっきりで時間をかけて育てたんだから、次は下の子に目をかけたいとも思いますよね。

ただ、兄や姉になったとしてもまだまだ幼い一人の子ども。
家族の中での役割ではなく、”1人の子どもである事実”にも目を向けてみてください。

上の子とどうやって関わればいい?悩んだときの対処について

気持ちを素直に伝える

会話ができる年齢であれば、親として感じている気持ちを率直に伝えるのが大事。

「下の子からどうしても目を離せなくて寂しい思いをさせちゃってるね」
「ママも前みたいに2人でおしゃべりしたり遊んだりしたいと思ってるよ」
「ちゃんと時間を作れなくてごめんね」

会話する親子出典:stock.adobe.com

言葉で伝え合わなければ、マイナスの想像をしてしまうのは大人も子どもも一緒。
しっかり気持ちを伝えあえると、お互いの気持ちが楽になります。

わかりやすく上の子を甘やかす

生まれたばかりの赤ちゃんには手をかけなければいけませんが、上の子には心をかけていく必要があります。
自我がでてきたからこそ、我慢してもらうのではなく発揮する機会を与えるのも大切です。

「赤ちゃん(下の子)に優しくできたから好きなお菓子買いに行こうか」
「お気に入りの散歩コースに行こう」
など、上の子を褒めたり、気持ちを大切にする言葉がけが有効。

ご飯やおやつの順番を先にしてあげるなど、上の子を中心とした生活スケジュールを考えてみるのもひとつです。

限界が来る前に誰かの手を借りる

育児をする中でネガティブな感情を抱くのは当然ですし、つい怒ってしまうときもあると思います。

ただ、顔を見るだけでイライラする・触られると拒否してしまう・感情的になり強い言葉をかけてしまうなど、気持ちの余裕が失われているときは要注意。
親子それぞれのために、距離を置くのが必要です。

夫婦間で協力を得られるときは、上の子担当・下の子担当を決めて、休日は別々の時間を過ごすのもよいと思います。
身近な人への相談をためらう場合は、子育て相談センターや児童精神科クリニックなど、専門家への相談も検討してみてください。

どんな気持ちが生じても大丈夫

会話する親子出典:stock.adobe.com

”自分で産んだ子を可愛がれないなんて……”と親を責める声もあるかもしれませんが、抱えている気持ちを消そうとする必要はありません。
どんな人であっても、否定的な気持ちを抱くときはあります。

自分の気持ちを受け止めた上で、どう関わっていくべきか考える姿勢こそ、長い子育て人生に欠かせないものとなります。
自分も家族も、たくさん甘やかして、いたわっていくのがおすすめです。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。