数の勉強は小学校から始めれば大丈夫?
小学校から本格的に算数を学ぶ子は多いです。
しかし実は、2-3歳から、数の概念を身につけ始めているんです。
数の学びは生活にとって切っては切り離せないもの。
発達段階に合わせた適切なフォローをしていくと、自然と興味と学力が育っていきます。
小学校入学までに身に着ける「数字に関する知識」はどのようなものがあるのでしょうか。
段階的に身につけていきたい、数理解について
数を唱える
1から順番に数を数えていくことです。
数唱ができるようになると、数を表す言葉とその順番が正しくわかっているといえます。
お風呂の中で10まで一緒に数えたり、お片付けを10秒以内に終えられるよう唱えたり。
数字に親しみ始めるための、とても大切な声かけになります。
一対一対応で数える
暗唱の次は、一つのものに一つの数を当てはめて理解していきます。
ミカンを3つ並べて「1・2・3」。積木を指で一つずつ押さえながら「1・2・3・4・5」。
よく見られる誤りは、6~7個あたりから言葉でのカウントと指さしがずれていくパターン。
子どもと一緒に、一つずつゆっくり指で押さえて数えるのがおすすめです。
個数を理解する
順番に数を数えたとき、最後に当てはめた数字が数量を表しますよね。
全部でいくつあるのかを理解する力を「概括」といいます。
一対一対応で上手に数えられても、「全部でいくつあった?」と尋ねると、もう一度最初から数え直す子は多くいます。
数え終わった後に、「全部で〇個あるね」と声をかけていくと、概括の理解を育んでいけます。
どんな順序で数えても個数は一緒
どんな順番から数えても個数そのものは変化しないことも学んでいきます。
左から順番に数えたあと、「右から数えたらいくつかな?」と尋ねてみてください。
数え始める場所を変えても量は一緒だと伝えていきましょう。
指定された個数を選びとる
個数の理解ができると、複数ある物の中から、指定された数を選びとれるようになっていきます。
お菓子を10個ほど並べて「3つちょうだい」と声をかけたり、お皿を「4枚とってきて」とお手伝いしてもらったりすると、身につきやすくなります。
個数の選択ができると、「半分こ」の理解も進んできます。
「10個のブロックを左右のコップに半分ずつ入れてみる」などの遊びを取り入れるのもひとつです。
数を並び変える
数の「多い・少ない」や「大きい・小さい」が理解できてくると、数を小さいものから大きい順に並び変えるなどの「系列化」が可能に。
数を順番通り並べていく「7並べ」や、カードを同時に出して大小を競う「戦争」など、トランプや絵カードを使った遊びができるようになってきます。
ゲーム感覚で数に触れていけるといいですね。
助数詞を覚えていく
助数詞は数の概念というよりも、日本語表現に関するものですが、数字を学ぶ中で大切な知識です。
人は「人」、動物は「匹」や「羽」、本は「冊」、紙は「枚」など。
ペンギンやウサギはどんな風に数えるんでしたっけ。
大人でも迷ってしまうものもありますよね。
絵本や図鑑を見ながら一緒に学んでいけるといいですね。
生活の中で数に触れていくのが大切
洗濯物を数えながら畳んだり、おやつの数を考えながら一緒に食べたり、日常生活で身に着けられる知識はすごく多いです。
最近は電子マネーやクレジットカードが主流になってきましたが、現金でのおつかいも、有効な学習になります。
人生ゲームの銀行役も、お金を扱う疑似体験としておすすめです。
遊びやお手伝いを楽しみながら、数の知識を身につけていけるといいですよね。