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子どもの「努力」が「結果」につながる。池江璃花子さんの母から学ぶ子育て術

家族・人間関係

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2022.02.10

水泳の池江璃花子選手の母である池江美由紀さん。ひとり親として、長女、長男、そして次女・璃花子さんの3人を育てながら、幼児教室を経営してきました。そんな美由紀さんに、話題の著書『あきらめない「強い心」をもつために』から、あきらめない心の育て方を学びます。今回は、美由紀さんが幼児教室で実践している取り組みの一部を紹介します。

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特集:親も子も幸せになるための「子育て」

教えてくれたのは……池江璃花子さんの母、池江美由紀さん

池江璃花子さんの母であり、子どものための能力開発教室、EQWELチャイルドアカデミー本八幡教室代表・講師の池江美由紀さん。著書『あきらめない「強い心」をもつために』(アスコム)では、子育てや幼児教室で実践してきた「池江式教育法」を紹介。

書影出典:www.amazon.co.jp

あきらめない「強い心」をもつために』(アスコム)
著者:池江美由紀
価格:1,540円(税込)

相手の話をしっかりと聞く力を持つ

水泳教室出典:www.photo-ac.com

3歳でスイミングクラブに入り、6歳で選手コースに上がった池江璃花子さん。選手コースに入ってすぐに、記録会で200m個人メドレーを泳がなければなりませんでした。

記録会では時間は5分以上かかり、ダントツのビリ。しかし、2ヶ月後には1分以上タイムを縮めることができたのです。
小さい子どもがなぜ、これほど早く上達できたのでしょうか。

その理由は、練習量や本人の努力以外に、2つあると美由紀さんは話します。

「1つめは、『人の話をきちんと聞く力』が備わっている、ということです』(美由紀さん)

美由紀さんの幼児教室では、0歳の子どもも椅子に座って講師の話を聞くことを徹底しており、璃花子さんも同じ指導を受けました。

水泳でもコーチの話をよく聞き、どうすれば上達するか、自分なりに考えて練習していたのだろうと、美由紀さん。

「そして、もう1つは『イメージトレーニング』です」(美由紀さん)

コーチから教わったことや見たことをイメージし、そのように体を動かす。その繰り返しが上達につながったと、美由紀さんは考えています。

何でも子どもに聞かない

親子出典:www.photo-ac.com

「子育てでは、親が何から何まで決めていいわけではありませんが、自主性を育てるからといって、何でも子どもに決めさせていいわけではありません。」(美由紀さん)

美由紀さんの教室でも「帰る?」「靴履く?」など、何でも子どもに聞く保護者を見かけるそうですが、そのたびに「そんなこと、子どもに聞かない!」と指導するそうです。

帰ることや、靴を履くことは決まっているので、「レッスン終わったから、帰るよ」「お外に出るから、靴を履くよ」と断定形を使うほうがよいといいます。

しかも、ただ「帰るよ」「靴を履くよ」ではなく、「レッスン終わったから」「お外に出るから」と、理由を伝えることで、論理的な思考を養うことができるそうです。

「親御さんの中で答えが出ているものについて、子どもに尋ねることに意味はありません。選ばせているようでいて、子どもを迷わせています。選ばせるべきなのは、『お子さん自身しか決められないこと』『親御さんとしてはどちらでもいいこと』だけです」(美由紀さん)

たとえば、「チョコケーキにする? イチゴケーキにする?」「赤がいい? 青がいい?」など、子どもの好みを優先させてよい場面などです。

そして選択させたら、選択の結果まで子どもに経験させることが大事だと、美由紀さんは話します。

「土台」を大きくすれば「人間力」も大きくなる

右脳左脳出典:stock.adobe.com

人間の脳には「右脳」と「左脳」があり、感性や感情をつかさどるのが右脳、言語や論理、理屈などをつかさどるのが左脳といわれています。

人は幼い頃は右脳が優位に働いていますが、成長するにつれ、左脳が優位になっていくといいます。

社会生活を営むには、左脳がつかさどる論理的な思考力も必要です。

「しかし、この左脳の及ぶ力は、人間の能力の1割にも満たない顕在意識(顕在能力)。残りの9割以上は右脳の潜在意識(潜在能力)だといわれています」(美由紀さん)

右脳の潜在的な能力を成長後も十分に使えるようにするには、どうしたらよいのでしょうか。

「答えは、幼児期、右脳優位の幼児期にその能力が消えないように引き出し、身につくように働きかければいいのです」(美由紀さん)

大きな土台があれば、大きな家が建つように、もっと脳が使えれば、そこに知識はいくらでも入力できます。その土台をつくるのは、親にほかならないと美由紀さん。

「私たちは、右脳が優位な時期に能力開発を行い、そのお手伝いをしているのです」(美由紀さん)

毎日浴びるように大量にインプット

カード出典:www.photo-ac.com

美由紀さんの教室で実践している取り組みの一部を紹介します。

「レッスンでは400枚以上のフラッシュカードや歌のカードを、読み上げながら、高速でフラッシュして子どもたちに見せます」(美由紀さん)

動物のカードなら、カードに描かれている動物の名前を読み上げながら、1枚1秒にも満たない速さでカードをめくります。

右脳は大量で高速であると働きだすため、多くの情報を入れることで、すぐれた脳の回路ができるといいます。

「赤ちゃんの言語習得能力には、目を見張るものがあります。私たち大人は、子どもが生まれ落ちた瞬間から毎日毎日子どもに話しかけ、たくさんの言葉を聞かせています。赤ちゃんが理解できるとかむずかしい言葉だとかは、気にしていません。大切なのは、意味がわからないうちから大量の言葉を与えてあげること。その回路をつくるために大量の言葉を入力することがポイントです」(美由紀さん)

毎日の継続が自信につながる

子どものいす出典:www.photo-ac.com

小学生の教室では、脳を活性化させるために「音読」と「百マス計算」をしています。

「音読」は、テキストの文字を目で追い、声を発して読み、そしてそれを耳で聞き、同時に脳のいろんな機能を使います。

また、簡単な計算を早くこなす「百マス計算」も脳を活性化させるのによいそうです。

しかし、これらを週1回の教室でするだけでは効果は期待できないといいます。

「そこで大切なのが、『毎日の継続』です」(美由紀さん)

教室では、子どもたちと保護者に、毎日取り組むよう指導しています。

「『毎日の継続』は、脳の活性化に加えて、子どもたちに『ぼくは、途中で投げ出すことなく、最後まであきらめずにつづけることができるんだ』という自信をつけさせることにつながると思っています」(美由紀さん)

将来、何かの壁に当たったとき、自分自身に負けない「全うする強い心」が必ず必要になります。小さいときからそれを身につけるためにトレーニングすることが大事なのです。

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