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「人の顔色ばかり気にする子ども」に言うと逆効果になる“NGワード”

家族・人間関係

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2023.11.25

臨床心理士・公認心理師のyukoです。親御さんははっきりした性格である一方、子どもは内気で引っ込み思案という親子は意外と多いんです。そんな子に対して、親は「はっきり言いなさいよ」とイライラするときも。親と子どもの性格タイプが違うと、接し方に迷いますよね。はっきりしないわが子にもやもやするときの対処法を考えていきます。

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特集:親も子も幸せになるための「子育て」

気が弱いわが子を見ていると心配とイライラが募っていく

休んだ次の日に友達にノート貸してって言えずに授業がわからなくなったり、LINEの返信が遅いとかスタンプだけだったと言われて落ち込んだり。言いたいことは言えばいいのに。
思えば小さいころから遊びたいおもちゃを「貸して」と言えなかったり、他の子に順番を抜かされても言い返せなかった。うちの子って気が弱いんですかね?

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このように、人に頼むのが苦手で、消極的な憶測をして悩む子に対してもどかしく感じる親御さんは多いです。

優しいのは長所である一方、遠慮ばかりして自己主張せずにいると損な役回りになりやすいもの。
親としては、しっかり自分の意見を言える子になってほしいですよね。

しかしそんなとき、性格を変えるよう親が言い続けると辛くなってしまう子もいるんです。
つい言ってしまいがちな言葉や、背景に隠れている要因について考えていきます。

つい言ってしまいがちなNGワード

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家でうようよと悩んでいるわが子の姿を見ると、側にいるだけでもどかしい気持ちにもなってきますよね。

そんなとき、ついこんなことを言ってしまいがち。

  • そういうはっきりしないところがよくないんじゃない?友達にもきっとそう思われてるよ。
  • 社会に出て自分の意見をはっきり言えない人は仕事もらえないよ。
  • あなたのことなんて、周りはそこまで気にしてないよ

周りの目を気にしないよう励まそうとしたり、性格を直してもらおうと急き立てても逆効果。
親に言われた厳しい言葉を気にしたり、傷ついて余計に自信をなくしやすくなってしまいます。

「場の空気を乱さないよう気遣える」「誰も傷つけないように配慮ができる」と考え、その子自身の長所としても捉えていく必要があるんですね。

背景には親の夫婦関係が隠れていることも

人の顔色を気にしやすいという特徴は本人の性格に起因しやすいのですが、背景には家庭環境が隠れているケースも多いんです。

小さい頃は両親の喧嘩が多く、家庭内がピリピリしていた。特に喧嘩した後、お母さんがイライラしているときに気を遣った。ドアをバタンと大きな音を立ててしめたり、物をドンと置く音も気になった。
いつまで怒っているのか、どのタイミングで普通に話しかけてよいのか、どんな話題に地雷が隠れているのか、心配になった。そのうち、家族以外の相手に対しても、いつ機嫌を損ねてしまわないか不安に感じるように。

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家庭内で感情的に緊張する場面が多いと、子どもの心にゆとりを持ちにくくなってきます。

またよくお聞きするのは、両親のどちらかはハッキリした性格、どちらかは控え目な性格のケース。
パートナーに対してイライラする親は、そのパートナーに似ている子どもに対してもイライラしやすい傾向がうかがえます。

「パートナーを見ているようで少しもどかしくなっているんだな」「はっきり言えばいいのにと思う時もあるけど、控えめでいてくれてるからこそ家族がなりたってるのかな」など、家族内でのバランスにも気づいておく必要があるんです。

機嫌でコントロールしない、されない居場所を作る

近くにいる人がいつもピリピリしていたら緊張しますし、どんよりしている人が隣にいたら自分まで暗い気持ちになってきますよね。
親子が同じ空間にいると、いろんな気持ちが伝染し、悪く働くときもあります。

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まずは機嫌でコントロールしあわない家庭環境を作るのが大事。
沈んでいたりイライラしているときはお互い部屋にこもる、「今〇〇という理由で少しイライラしてるけど、しばらくしたら落ち着くと思う」と素直に伝えるなど、消極的な気持ちを伝染させない配慮が大切。

身近な人の気持ちがわかってくると、家族以外の場でも余裕をもって相手の気持ちを汲み取ることができてきます。
お互い居心地のよい空間作りから始めてみるのがおすすめです。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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