「まさかうちの子が?」戸惑ってしまうのは当然。
我慢強い子や気持ちを抑えられる子こそ、ある日突然、やっとの思いで親に悩みを打ち明けます。
だからこそ親が、「まさかうちの子が不登校になるなんて」「聞いてはいたけど違う世界の話だと思っていた」と感じるのは当然。
とっさの相談を受け止めきれないと、”一時の気の迷いだろう”、”大した話じゃない”と感じてスルーしてしまう方も。
そして、”口ではこう言っているが学校に行けばなんとかなるだろう”、”1日休んだらこれからも続くから休ませてはいけない”と、無理に行かせるご家庭も多く見てきました。
子どもに「学校に行けない」「もう行きたくない」と打ち明けられたとき、どんな対応や心構えが望まれるのでしょうか。
傷ついた子どもの心を受け止めるために必要な対処法を、考えていきます。
「学校に行けない」と言われたときに思い出したい3つのコト
親子で一緒に休息する日を作る
1日休んだら癖になり、この先ずっと行けなくなってしまうと考える親御さんは多いようです。
しかし、1日休んだからといってこの先ずっと不登校になるとは限りません。
むしろ、無理矢理引っ張られて学校に行かされた日に対する不満や恐怖の方が根深く残り続けます。
エネルギーをチャージする日、体力を回復する日、どうやったら負担が軽くなるか考える日と捉えるのもひとつ。
できれば親御さんが寄り添って一緒に休息日を過ごせるとよいでしょう。
(原因がある場合)子どもと一緒に対処を考える
クラスに入りづらい、勉強についていけていない、部活で苦手な子がいる……。
事情を話してくれた場合は、その問題をどのように乗り越えてきたいかを一緒に考える時間を十分に取ってください。
1人で先生に相談できそうか、どの先生なら話しやすいか、いつの時間帯がよさそうかを一緒に考えるのがおすすめです。
親にフォローを求めている場合は、どの先生にどんな風に話してほしいかを尋ねるのも大切。
重要なのは子どもより先に歩き、解決を急いでしまわないことです。
可能な限り子どもに下駄を預け、難しそうなところはフォローに入る構図がベストだと思います。
(原因がわからない場合)専門家の手を借りる
子どもが理由を話してくれない……。
親子双方モヤモヤしているが、なんて声をかけたらいいのかわからない‥
腹痛を訴えているけどこれは本当?仮病?
悩みを言葉にして伝えるのが得意な子もいれば苦手な子もいます。
対応に迷うときは第三者の手を借りるのもひとつです。
相談に行ったら、「不登校の子」になってしまうのでは?と感じる方もいますが、風邪が長引いたら医者に行くのと同じで、親子間で解決が難しかったら専門家に頼るのが大切。
担任の先生やスクールカウンセラーに、親だけで話しに行くのも選択肢としてあります。
子どもが学校に近づけなかったら、教育相談センターや大学附属の相談センター、フリースクールが地域に開いている相談窓口などを利用できます。
「地域の名前 不登校 相談窓口」で検索すれば、まずはオンラインや電話で相談先を紹介してくれるところも見つかるはずです。
家庭内だけで抱え込まず、外部に頼る力も必要です。
第一に大切なのは「登校」ではなく「子どもの健康」
「学校は当然行くもの、子どもには登校の義務がある。」
そのような意見もあると思いますし、必ずしも間違っているわけではありません。しかし、大前提として子どもの心身の健康が最も大切ではないでしょうか。
まずは子どもの健康と笑顔を取り戻すのが優先です。
周囲の力を借りながら、一歩ずつ進んでいけるといいですよね。