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人間関係が問題で異動したけど、サービス残業が多くて前の部署に戻りたい…。51歳女性のお悩み相談。

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2022.09.09

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:人間関係の問題で異動したがサービス残業が多く、戻りたい…

落ち込む女性出典:stock.adobe.com

(静岡県 51歳 金魚鉢)

人間関係の問題で異動したのですが、前の職場に未練があり戻りたくて仕方がありません。

今の場所は人間関係は問題ないのですが、環境や時間の拘束がしっかりしていなくてサービス残業が当たり前の所なので理不尽な扱いがあり馴染めきれません。会社は同じです。

本当は辞めたかったのですが、どうしてもと引き留められて異動しました。でも今となっては異動に何の意味があったのかいまいちわかりません。

これ以上苦しみたくなくて、異動前から色々な本を読んで「自分を否定しない」とか「今の気持ちを認める、受け入れる」と言うことを知り、自分なりに実施しているのですが、形だけで本心から変われていると実感できません。ずっとモヤモヤしています。

本心から思えるようになるにはどうしたら良いのでしょうか。
 

「イヤ」の裏側には希望がある!

回答

「人間関係の問題で異動」、「本当は辞めたかった」、「これ以上苦しみたくなくて」……などの言葉から、これまで金魚鉢さんが職場のことですごく苦しまれてきたのだろうなあということが伝わってきました。どんなことがあったのかはわかりませんが、とっても大変だったのでしょうね。
 
「少しは働きやすくなるのでは」という期待もありつつ異動したのに、実際には以前以上に働きづらくてがっかり。もしかしたら、そんな落ち込みも感じていらっしゃるのかもしれません。
 
「自分を否定しない」「今の気持ちを認める、受け入れる」。とっても大切なことだと思います。それをされているからこそ、今の気持ちを否定することなく、ここに書いてくださったのではないでしょうか。
 
私は、「イヤ」を感じることは、自分を大切にするために必要なセンサーだと考えています。
 
「本当は辞めたかった」と言うくらい人間関係の問題があった前の職場に、今は「未練があり戻りたくて仕方がありません」と書かれています。それほど大きく変化するほど、異動先でどんな「イヤ」を感じているのでしょう。
 
「理不尽な扱いがあり」と書かれていますが、具体的にはどんなことを理不尽だと感じているのでしょう。あるいは、前の職場にあったどんな「大切なもの」が失われてしまったと感じているのでしょう。さらには、たとえ前の職場に戻っても繰り返したくないことは、どんなことでしょう。
 
サービス残業に困っているのか、他にも耐えられないことがあるのか、それをひとつひとつ言葉にして、「ああ私はこれがイヤなんだな」と否定することなく丁寧に見つめてみてほしいのです。
 
「私はこんな働き方がイヤなんだ」がわかったら、次は、それをひっくり返してみてください。「イヤ」の裏側にはきっと「こんなふうに働きたい」という希望があるはずです。働くことにおいて大切にしたい価値観や条件がくっきりと見えてくるはずです。
 
実はこの、「イヤ」をひっくり返した先の「私はこんなふうに働きたい」がとっても大切です。そこか見えてきたら、改めて「これからどうしたいか」「自分の希望を叶えるために今何ができそうか」考えてみてくださいね。
 
金魚鉢さんが書かれている「今の気持ちを認める、受け入れる」には、こんなふうに自分の気持ちを明らかにしたり、寄り添ったりすることも含まれるんじゃないかなって思います。
 
変化って、いい変化もあれば、とてもそう思えない変化もありますよね。今回の異動は、金魚鉢さんにとって「せっかく勇気を出したのに……」と感じてしまう変化だったかと思います。でも、変化してみたからこそわかることもきっとあります。もしかしたら、自分にとって何が大切なのかを改めて確認する機会だったのかもしれません。
 
ぜひ自分が大切にしたいものを大切にしながら心地よく働く許可を、まず自分に出してくださいね。それを叶えるために今の会社に改めて相談してみるところからはじめてみるのはいかがでしょうか。「どうしても」と引き留められるくらいに会社に必要とされている金魚鉢さんですもの。金魚鉢さんの希望が叶う方法を一緒に考えてくれるのではと思います。
 
何より、そうやって自分の本当の希望を叶えるために行動をするとき、きっと「自分を否定せず、認め、受け入れる」ことができている喜びを感じられるのではないかなと思います。応援しています。

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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