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ナプキンを用意しておくだけで大丈夫?10歳になる前に伝えたい“月経の知識”

家族・人間関係

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2022.08.23

臨床心理士・公認心理師のyukoです。生理や性の話についてはなんとなく話しづらい‥。学校で教えてもらえるし任せておこうかな。と考える親御さんは多いかもしれません。ですが、保健の授業で教えてもらえる知識だけでは不十分で、月経への対処が適切にできなかったり、月経に対してネガティブなイメージを抱いてしまうことも多いんです。家庭で伝えておきたい月経の知識や親の心構えについて考えていきます。

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特集:親も子も幸せになるための「子育て」

家庭での初経教育って必要?

多くの学校では、小学4年生あたりで生理や精通についての授業があるようです。
ただ、生理用品の扱い方やホルモンバランスの変化など、詳しい知識を得るためには家庭でのフォローも必要。

月経の仕組みを十分に知らなかったり、症状への対処がわからないと、「月経は面倒くさいもの」という印象が根付いていきます。
そして月経を煩わしいものとして捉え続けると、女性性への否定にも繋がってしまうんです。

悩む女の子出典:stock.adobe.com

子どもが月経を前向きに受け入れていくために、まずは親が初経を肯定的に受け入れるのが大切。
さらに、体や心の変化に対して戸惑う子どもの気持ちへの理解も求められます。

”妊娠の準備”や”女性の証”など、「女らしさ」を押し付けられるのが嫌な子もいますよね。
”赤飯を炊く”などのお祝いの仕方は、周りに知られたくない、大げさにしてほしくない子どもにとっては負担になってしまいます。

本人の性格や捉え方をよく見て、少し慎重に配慮していきましょう。

生理用品を入れるための本人が好むポーチを買いに行ったり、おいしいケーキを親子2人で食べるなどのお祝いの仕方もひとつです。

初経がくる前に伝えておきたい知識について

生理用品の使い方

使用していく中でなんとなく理解していく子も多いですが、交換方法やタイミング・使い分け、捨て方など、事前に知っておくと安心に繋がります。

  • 夏は蒸れたり匂いが気になりやすいので、種類や交換頻度を変える。
  • 捨てるときは新しい生理用品の包み紙で丸めて黒いビニール袋に入れる
  • 量が多い場合はショーツを重ねて履く
  • 用途によってタンポンとナプキンを使い分けてもよい
  • 困ったときは保健室に行けば生理用品や替えのショーツをくれる
    など。

生理用品出典:stock.adobe.com

外出中や学校などで突然対処しなければならないときもあるので、あらかじめ知識を身に着けておくのがおすすめです。

セルフケアについて

心身のバランスが崩れやすい時期だからこそ、安定・安心した生活を送る心がけが大切。

  • 3食しっかりたべる
  • 塩分やカフェインなどを控えめにする
  • 運動習慣を身に着ける
  • 入浴して身体を温める、
  • 規則正しい生活リズムを整える

できそうな習慣から身に着けていけるといいですよね。

気分転換するべきタイミングを理解しておく、ストレス解消法を複数持っておくなど、メンタルを安定させる術を持っておくのも大事です。

PMSについて

PMSとは、月経が始まる10~3日前からあらわれる身体的・精神的に不快な症状。
頭痛や肌荒れ、乳房の張りなどの身体症状、イライラ、憂鬱、無気力など人によって症状や程度は様々です。

月によって症状にばらつきがあり、その時々の心身のバランスに左右されるもの。

PMS出典:stock.adobe.com

親や姉妹は症状が軽いのに、本人だけが悩まされるケースも多いです。
中には情緒の不安定さから、人間関係に影響を及ぼしたり、日常生活に支障が出る子も。
生理周期を自分で把握しておいたり、身近な人に理解してもらうなど、本人と周りの認識が肝心になります。

本人の性格に原因を持っていくのではなく、ホルモンバランスの影響と知っておくだけでも楽になります。

産婦人科受診について

一般的に、15ー16歳になっても初経が来ない場合、産婦人科への受診を推奨されています。
過剰に不安をあおる必要はないですが、目安を共有しておき、心の準備をしておくのはよいかと思います。

また、初経が始まっている子も、不調や違和感がある際は、親や先生に相談する必要があると伝えておきましょう。

  • 月経量は少ないけどだらだら続いている
  • 2か月以上月経がないことがある
  • 月経と月経の間に少量の出血がある
  • おりものの色や形状が普段と異なる

規則的な月経周期が整うまでに数年かかるので、何が普通なのか把握しにくいかもしれません。
だからこそ、具体的な例を示して病気の兆候やサインを共有しておくのは大切になってきます。

悩みを抱え込まない関係を作るためにも初経教育を

親子出典:stock.adobe.com

親子間で月経の話をタブーにしてしまうと、一人で悩みを抱え続けたり、大事な身体のサインを無視してしまうこともあります。

どんな話もラフにできるよう準備しておくと、子どもからSOSを発信しやすくなります。
月経に関する悩みも、それ以外の困りごとも相談できる親子関係を育んでいけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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