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二度の離婚で42歳シングルマザー。子どもだけが今の幸せで残りの人生どうすれば……。#人生相談#心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

うさこさんの回答:「新しい人生のステージ」が始まるサイン

回答

まずはじめに、大切なことをお伝えしますね。

「これからの人生何を目標に、何を楽しみに生きていけばいいかわかりません」
とのことですが、これは「ハナさんの新しい人生のステージがまたここから始まりますよ」というサインです。ですから、今そんな気持ちになっていることを悲観する必要はまったくありません。
 
どんな人でも、人生にはいくつかのステージがあります。
離婚というのも、今まで人生を共にしてきた人とのお別れであると同時に、新しい人生のステージの始まりでもありますよね。
 
次のステージへ移行する時というのは、これまでのステージで目標にしていたものや楽しみにしていたものがいったん白紙になりますから、一瞬何もやりたいことがなくなったように感じたり、自分が空っぽになったように感じたりする人が多いようです。でもそれは次のステージで新しい目標や楽しみを見つけていくための準備期間なのです。

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ハナさんは、2度目の離婚をされてからまだ1ヶ月程度とのことですから、今はちょうどこの準備期間にいらっしゃるのではないかな、と想像します。
 
離婚までの話し合いやそこからの生活の変化というのは、ハナさんにとって大変な時期だったのではないでしょうか。もしかしたら、信じたい人を信じられなくなってしまったという悲しみもまだ十分には癒えていないかもしれません。
 
まずは、ここまで頑張ってこられたハナさんをたっぷりとねぎらいましょう。お子様と2人で新しい人生へ踏み出す勇気を出されたご自分をもっともっと認めて、褒めて、ねぎらってあげてほしいのです。
 
その次にしてみてほしいことは、一人の時間を楽しむこと。

ハナさんの人生は、パートナーがいるから幸せになれるわけでも、お子様がいるから幸せでいられるわけでもありません。もちろん、パートナーやお子様という存在は、人生においてとっても大切なものですが、それ以前に、ハナさんがハナさんとして生きていることがもうすでに素晴らしく、尊いことなのです。
 
日々の生活の中で、もしお子様のために買ったり選んだりしているものが多いようでしたら、自分の心地よさのために買ったり選んだりするものも少しずつ増やしてみてください。

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ハナさんご自身が子どものころに好きだったことを思い出してみたり、これまでの人生でやってみたかったけれど諦めてしまったことにチャレンジしてみたりするのもいいかもしれません。
 
どんなに小さなことでもいいので、ハナさんが「やってみたいな」「こうしてみたいな」と思うことが心に浮かんだら、その気持ちを丁寧に受け止めて、自分のためにそれをしてみてください。
 
「こんなことをして一体何になるの?」と無駄に感じることもひとつひとつ大切にしていくことで、誰のためでもなく、ハナさん自身の心が喜ぶことや「本当はこんなふうに生きたかった」という気持ちが思い出されていくはずです。
 
私が私と過ごす時間は、どんなにささやかなことをしていても、とっても心豊かで贅沢です。そして、そういう心豊かな時間を過ごすことができる人は、いくつになってもとってもイキイキして魅力的です。

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ご友人の「もう40代だから再婚は厳しいんじゃない?」という言葉が引っかかっているとのことですが、実は誰かの言葉が自分の中にズシンと残る時というのは、自分が一番そう思っている時なのですね。
 
ではどうして「40代での再婚は厳しい」と感じるのか。それはたまたま、40代、50代で再婚される方が今まで自分のまわりに少なかっただけかもしれません。
 
ちなみに、私は職業柄さまざまな年齢の人に出会いますが、40代、50代で結婚される人もたくさんいます。50代で3度目の結婚をされた方も数人知っています。そうなってくると、自然と世の中の見え方も変わってきます。ですから、そんな考え方にもあまりとらわれなくていいのではと思います。
 
新しくスタートした人生のステージで、ハナさんがハナさんとして生きることを楽しんでいれば、お子様だってきっとそんなお母さんを見て嬉しく感じるでしょうし、ふさわしい出会いだってきっと訪れるでしょう。
 
今はまだそんな未来は見えなくても、これから少しずつ準備が整ってきますから、大丈夫。お子様の成長を楽しみながら、私が私自身との関係性を育て直す心豊かな人生のステージをどうぞたっぷりと味わってみてくださいね。

 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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