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41歳「最近仕事場の人にランチを誘われない……もしかして嫌われてる?」

カルチャー

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2022.11.04

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:仕事場の人が冷たい……

仕事場で悲しむ女性出典:stock.adobe.com

(青森県 41歳 さっち)

事務職をしているのですが、最近仕事場でまわりの人が冷たい気がしています。
以前はランチを誘ってくれたのに、誘われない。
近くの席に座っている後輩もあまり話しかけてくれません。前は雑談していたのに。

仕事は特に問題ないのですが、この人間関係で転職したくなってきています。
でも、給料などの条件が良くて。しかも特に手に職の無いわたしがそもそも転職できるかも謎で。

朝起きるとまたあのツライ職場に行くのかと思うと気が重くなります。
仕事は仕事で割り切ってこのまま働いた方がよいでしょうか…。
 

まず自分にやさしくしてあげましょう!

回答

なるほど。まわりの人が冷たい気がして、「あのツライ職場に行くのかと思うと気が重く」なってしまうのですね。毎朝そんな気持ちで職場に向かうのは、とてもしんどいですね。
 
さっちさんの心が少しでも軽くなるように一緒に考えていきたいのですが、まずは「誘われない」「話しかけられない」という出来事から、どんなことを想像したり考えたりして、ツラくなっているのでしょう。「私がまわりにどう思われているから」あるいは「私がどんな人だから」誘われなく、話しかけれなくなったんだと想像しているのでしょう。そこをちょっと考えてみてほしいんです。
 
「えー。それはたぶん……私が嫌われているからかなあ」とか
「私と一緒にいてもつまらないからかなあ」とか
「私と話すのが嫌だからじゃない?」とか
そんな答えが心の中が浮かんでくるかもしれません。
 
あるいは、そういう答えから「私はここにいないほうがいいんだ」なんて言葉まで浮かんでしまう場合もあるかもしません。
 
もしそうだとしたら、毎日毎日、ランチタイムのたびに、雑談をしない業務時間のたびに、「あー、やっぱり私は嫌われている」とか「私ってつまらないから」とか「私と話すのが嫌なんだろうな」とか感じてしまいますよね。もしかしたら「私はここにいないほうがいいんだ」なんてことまで感じてしまうかもしれません。それって、めちゃくちゃしんどいですよね。職場へ行きたくなってしまうのも当然ですよね。
 
もちろん、一緒にランチをしない、雑談が減った、というその出来事自体もさみしいことだと思うのですが、もしかしたらそれ以上に、その出来事を通して、頭の中で繰り返し言っている言葉のほうが、よりさっちさんを苦しくさせているかもしれません。
 
だとしたら、「相手はこう思っているはず」「私は〇〇と思われているはず」という想像をやめていきましょう。自分自身のために。「あー。もしかしたら、私が私に対して一番そう思っていたのかも。ごめんね」そんなふうに、まず自分から、自分にやさしくしてあげてくださいね。
 
私たち日本人は、「察し合う」コミュニケーションをけっこうしますよね。相手を思いやる気持ちは素晴らしいのですが、「察してあげる」「察してもらう」ことに慣れすぎてしまうと、つい言葉にすることがおろそかになってしまいます。でも結局、言葉にしないと本当のところはわからないので、お互いに自分が慣れ親しんだ思考の筋道通りに想像し合い、すれ違ってしまうことも多いんですよね。
 
ですから、まずは頭の中で自分に言っている言葉を変えてみてください。
 
「誰にどう思われていたって、私はここにいていいんだよ」
「どんな私だって、大切な存在だよ」
そんなふうに自分に声をかけて、優しい気持ちで自分をあたたかく包み込んであげてください。
 
もちろん、もしさっちさんが悪意ある無視や嫌がらせに心を痛めているなら、そんな場所に居続けることを頑張らなくていいと思います。
 
でも、「誰にどう思われたって、堂々と心地よく私はここにいていい。だって私は大切な存在だから」そんなふうに自分に言ってあげられるさっちさんなら、どうしたいでしょうか。試しにそこから始めてみてください。きっと感じることが少しずつ変わっていくのではないかなと思いますので。
 
これまで人の気持ちを一生懸命に考えてこられたんじゃないかなと思うさっちさんが、自分自身にも優しい目を向けてあげられますように。応援していますね。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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