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【不安と上手く向き合う方法】46歳独身ひとり暮らし。将来が不安…。#40歳からの人生相談

カルチャー

2023.09.07

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:46歳独身ひとり暮らし。将来が急に不安になってきた。

悩む女性出典:stock.adobe.com

(東京都 ニーナ 46歳)

わたしは今独身でひとり暮らしです。

両親は地方に住んでおり、1年に数回会う程度です。
仕事の同僚や学生時代の友人とちょこちょこ会っており、料理が趣味で家でおいしいものを作っている時間がとても好きで、日々は充実しています。

でも、最近ふと今感じている幸せはどこかで終わって急にひとりが寂しく孤独に感じるのではないかと思うことがあります。
この不安はどうしたら無くなるでしょうか。

「不安」との向き合い方

回答

おいしい料理を作る時間を楽しみ、同僚やご友人との時間を楽しみ……。そんな心豊かな日々が目に浮かび、きっとお一人の時間も同僚やご友人との時間も大切にされている方なんだろうなと感じました。

そんなニーナさんには、「今感じている幸せはどこかで終わって急にひとりが寂しく孤独に感じるのではないか」と不安に思うことがあるのですね。

「さみしい」「孤独」「不安」。こういうネガティブな感情って、どうしても不快に感じるものですから、「どうしたら無くなるでしょうか」とニーナさんも書かれているように、できれば無くしたいと思うものですよね。

ただ残念なことに、不安って無くそうとするほど大きくなっていきがちです。

たとえば、何か心配ごとがあるときに、安心したくて情報収集しているのに、ますます不安になる情報が入ってきて、不安から目を離せなくなってしまう……。
なんて経験はありませんか?
まさにそんな感じです。

「じゃあ一体どうしたらいいの?」ということをお伝えする前に、まずは「不安ってどうしてやってくるの?」というところから見ていきましょう。
 
実は、「不安」は、アラーム(警報器)のような役割をしています。
「この先に怖いことがあるかもしれないよ!」と教えてくれているんですね。
 
ですから、本来は未来の危険に備えるための大切な能力。嫌な目にあう危険から自分を守ろうとしてやってくる感情なのです。

とはいえ、未来のことは誰にもわからないのに、不安という感情はどうやって危険を察知しているのでしょう? 

それは、自分の中にある過去の経験から予測しています。

「過去にこんな嫌な感情を経験したから、また未来にも感じるんじゃないかな」と想像しているんですね。

ニーナさんの場合ですと、もしかしたら心の中に、昔さみしさや孤独感を感じた記憶があって「もうあんな思いはしたくないよー」とサインを送ってきているのかもしれません。
 
つまり「本当にそうなるかどうかはわからないけれど、そうなったら嫌だな」と嫌な想像が大きく膨らんで、その想像の先にある未来から自分を守ろうとしているのが、不安の正体なんです。
 
ですので、不安を感じる時は、まず心を過去から「今」に戻していきましょう。
「今」に戻る方法は、体の感覚を感じること。
手順をお伝えしますので、ぜひやってみてくださいね。

不安な時は、なんだかザワザワしたり、ドキドキしたり、いつもと違う体の感覚を感じるかもしれません。そのザワザワやドキドキが体のどこにあるかな?と探して、そのあたりに優しく触れてみてください。

そして、その体の感覚を味わいながら、「ああ。不安だなあ。不安になっていいよ。不安を感じていいよ。教えてくれてありがとう」と、こんなふうに湧いてくる感情にOKを出す言葉をかけながら、受け止めてみてください。
 
これだけで、きっと不思議なくらいスーッと心が落ち着いてくると思います。
 
いかがでしょう。
自分を守りたくてやってくると思ってみると、不安もそんなに悪いものじゃないのかもと思えてきませんか。

どんな感情も、そうは見えなくても、実は、ニーナさんを大切に思うからこそ湧いてくるものです。
さみしさや孤独感も同じ。やってきたら、その時に「そう感じるんだね。そこにいていいよ。教えてくれてありがとう」と受け止めてあげてくださいね。

自分のありのままの感情を大切にできる人は、まわりの人のありのままの感情も大切にできる人です。ありのままを大切にしてくれる人と一緒にいるのって、とってもあたたかくて居心地がいいですよね。

あたたかさや居心地の良さを自然とまわりに広げていけるニーナさんなら、たとえ過去にさみしい思いをしたことがあったとしても、これからの未来はきっとあたたかな笑顔にあふれていくはずです。どうぞ安心して、ますます心豊かな毎日を過ごしていってくださいね。応援しています。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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