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【嫌味っぽい話し方】無意識に相手の気に障ることを言ってしまう…。

カルチャー

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2023.11.22

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:人をイライラさせてしまう自分が嫌になる

悩む女性出典:stock.adobe.com

(愛知県 ゆっきー 42歳)

ママ友や夫と会話していると、無意識に相手の気に障ることを言ってしまいます。

例えば、ママ友に「髪色変えた?前のも良かったけどなんで変えたの?」とか、夫に「この靴下わざとここに置いてるの?」など。

自分的にはそんなつもりがないのですが、嫌味っぽい言い方になってしまうんです。
相手の反応は大体「いや、べつに…」と答えにくいというか、そんな表情に。

何をどう言ったら相手に嫌な気持ちをさせないか、もし会話術やテクニックなどありましたら教えて頂けたらうれしいです。

どんな時に不快な気持ちを感じるのか考えてみよう

回答

自分の言い方が良くなくて、まわりをイライラさせたり、嫌な気持ちにさせたりしているのでは?と感じて、困っていらっしゃるのですね。

相手を嫌な気持ちにさせない会話術やテクニックを知りたいとのことですので、まず「人はどんな時に相手に対して不快な気持ちを感じるのか」というところから考えてみましょう。

たいていの場合、私たちは「人に否定されること」を嫌います。

自分が大事にしているものを否定されたように感じたり、自分の人格を否定されていると感じると、私たちはその相手に対して、不快な気持ちを感じるんですよね。

もしも本当にゆっきーさんのまわりの方がイライラしたり、嫌な気持ちを感じたりすることがあるのだとしたら、ゆっきーさんに悪気はないけれど、知らず知らずのうちに(無意識に)、相手の方が自分自身や自分が大切にしているものを否定されているように感じる声かけになってしまっているのかもしれません。

だとすると、まずひとつめのポイントとしては、相手が大切にしているもの(価値観、考え方、尊厳など)を自分も一緒に大切にするコミュニケーションを意識してみてくださいね。

また人は、過去の行為に対して「どうしてそれをしたの?」と理由を聞かれると、問い詰められているように感じることがあります。そうするとどうしても相手に対して心をひらきにくくなるので、なんとなく答えにくいような反応になってしまうのかもしれません。

ですので、ゆっきーさんのほうから先に心をひらくコミュニケーションを意識してみることもオススメです。
「心をひらく」というのは、「気持ちを見せる」イメージですね。
たとえば、ママ友との髪色に関する会話の中でなら、「前のも良かったけど、今回もすごく似合ってるね」など先にゆっきーさんの気持ちや感想を伝えてみることで、相手はきっと否定される心配がなくなって話しやすくなると思います。

そして、3つ目のポイントとして、もうひとつ意識してみてほしいのが、ゆっきーさんの自分自身に対する接し方です。ご自分に対して、肯定的な目線よりも否定的な目線で見ることが多くなっていたり、「どうしてこんな失敗をしたんだろう」など自分に厳しくなっていたりしませんでしょうか。

私たちは、家族やパートナー、親しい友人など、関係性が近い人にほど、無意識のうちに自分自身に対するのと同じ接し方になりやすいです。関係性が遠い人に対しては他人として丁寧に接していても、心の距離が近づくほど、自分と同じ扱い方になっていきがちなんですね。

ですので、もしも相手の大事にしているものを一緒に大事にするのが難しいなあと感じたり、たとえば「夫に対しては、靴下を片付けないところがどうしても気になっちゃうんだよなあ」なんてふうに、相手を肯定する目線で見ることが難しいと感じる時には、まず自分自身への厳しい目線をゆるめて、自分を褒める練習から始めてみてください。

できていない部分ではなく、できている部分に目を向けるなど、自分に対する肯定的な目線を育てていくことで、近しい人たちのことも自然と肯定できるようになり、声のかけ方や、声をかけたくなるポイントも変わってくるはずです。

自分が大切にしているものを一緒に大事にしてくれると、人は大切にされていると感じて、その人のことを好きになりますし、自然と相手のことも大切にしたくなります。そんな関係性なら、きっとコミュニケーションはあたたかくて楽しいものになりますよね。ゆっきーさんが大切な人たちと心から望む関係性を築いていけますように。よかったら参考にしてみてくださいね。応援しています。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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