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週5で1日7時間勤務「家事も子育ても一生懸命がんばるママ」に伝えたい“自分に問いかけてほしい言葉”#心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

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 「家事も子育ても一生懸命してるママ」に伝えたい“自分に問いかけてほしい言葉”
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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

うさこさんの回答:「本当はどうしたい?」を問いかけよう!

回答

いえいえ!弱いだなんてとんでもありません。
みなこさんは、がんばりすぎています。
ご自身も「限界が来ています」と自覚されていますし、「自然と涙が出てくる」ほど、心も体も必死にSOSを出しているじゃないですか。
 
まずは、自分からのSOSをしっかりと受け止めましょう。
「ああ。私はつらいんだな」と、今の気持ちを、ジャッジすることなく、そのまま受け入れましょう。
 
「ジャッジすることなく」というのは、「家事と仕事が両立できない私は弱い」とか、「家事も仕事も両方がんばると言ったのに弱音を吐くのはダメだ」とか、「仕事なんだから、求められる以上のことをしなくては」とか、そういう「〇〇できない自分はダメだ」という自分へのダメ出しや、「〇〇しなければならない」などという自分を追い立てるような思考をすべて一旦お休みにしてくださいね、という意味です。
 
自分へのジャッジをなくしたら、「本当はどうしたい?」と自分に聞いてみましょう。

本当はどうしたい?出典:stock.adobe.com

「本当は……家事を手伝ってもらいたい」「本当は……ゆったりとした気持ちで休日を過ごしたい」「本当は……夫にもっと稼いでもらいたい」「本当は……もっとラクをしたい」「本当は……生活費について、私だけが頑張ってなんとかするのではなく、夫にも一緒に考えてもらいたい」「本当は……もっと楽しく家族と過ごしたい」などなど、いろんな気持ちが湧いてくるかもしれませんね。
 
と同時に、「でもこんなことを言ったらいけないな」なんて気持ちが湧いてくるものもあるのではないでしょうか。
 
でもね、思うだけですもの。どんなことを思ったっていいんです。「本当はどうしたいの?」と、制限をぜんぶ取っ払って、みなこさんの心が望むことを自由に感じてみましょう。
 
ご質問の文章から、みなこさんは、「上司に迷惑をかけたらいけない」「夫に負担をかけたらいけない」という思考を強く持っていらっしゃるのかなと感じました。
 
もしかしたらみなこさんは、幼い頃から「いい子」で生きてきたのではありませんか?親に負担をかけないように、人に迷惑をかけないように、人をがっかりさせないように、そんなふうに生きてこられたのではありませんでしょうか?そのために、自分に無理をさせたり、自分の気持ちをちょっと後回しにする癖がついてしまったのではありませんか?
 
でしたら、もうそろそろその生き方を変えましょう。
 
みなこさんが今困っていること、助けてほしいこと、、、それらを夫に打ち明けて相談してみてください。

夫婦 会話出典:stock.adobe.com

男性は言葉に出していなくても、女性を幸せにしたい、家族を幸せにしたいと思っていることも多いです。それなのに、みなこさんが夫に遠慮して「自由に使えるお金が欲しいだけだから自分でなんとかしなくちゃ」と一人で頑張っていたら、ちょっとさみしいです。信頼されてない、役立たずだと思われているような気さえしてしまうかもしれません。相談をしてくれたら、みなこさんのために夫だってできることを一緒に考えたり、協力をしたり、したいかもしれません。
 
上司だってきっと同じ。みなこさんのことを褒めたのは、プレッシャーをかけるためじゃないですよね。そのままのみなこさんでいてくれることで本当に助かるからそれを伝えてくれたのではないでしょうか。みなこさんが悩んだり困ったりしているなら、力になりたいと思ってくれているはずです。
 
人の期待に応える、人をがっかりさせない、人に迷惑をかけない、、、そのルールを大切にしすぎる生き方は、そろそろ卒業しませんか?
 
頼る。甘える。「本当はどうしたいのか」をちゃんと伝える。これはわがままではなく、自分のまわりにいてくれる人を信頼しているからこそできる行為です。
 
みなこさんが大切な人に喜んでもらいたいように、まわりの人だって、みなこさんの幸せのために協力をしたいんです。これ機に、まわりの人がみなこさんを大切に思う気持ちを信頼して、今まで育ててこなかった「信頼力」を使う練習をしてみましょう。
 
「あれ?人ってこんなに優しかったんだ」「あれ?私こんなにラクに生きてもよかったんだ」きっとそんな新しい景色が見えてくると思いますよ。

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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