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42歳女性「会話をしなくなった夫と昔のように仲良くなりたい…。」#心理カウンセラーうさこの心を軽くする考え方

カルチャー

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2022.01.14

心理カウンセラーの古庄由佳です。カウンセリングに来てくださる方には「うさこさん」と呼ばれています。 自分の心に蓋をして、我慢を続けて生きるのはとてもしんどいですよね。最近はスマホやSNSのおかげで情報が溢れてすぎているためか「自分の考え方がおかしいのかも」「私だけじゃないし」とガマンしてしまっていることもあるようです。自分の人生をHappyにするかどうかは自分が決めると信じて、皆さんのお悩みに答えます。

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連載:心理カウンセラーうさこの「心を軽くする考え方」

相談:会話をしなくなった夫と昔のように仲良くなりたい

(東京都 42歳 アイ)

小学生になる子どもがいるのですが、子どもがいないときに夫の全然会話をしなくなりました。

夫は正社員として働いており、私はパート。昔バリキャリで働いていたときは、よく仕事の相談など色々話をしていたのですが、今ではそれも無し。

夕食など家族が集まる時間が終わると、みんな自分の部屋に帰ってテレビやスマホを見て楽しんでる感じです。

夕食出典:stock.adobe.com

子どもが成人したときのことを考えて、夫とはずっと仲良くしていたいのですが、夫はそんな感じではなさそうで、基本話しかけてこず、用事があるときだけ話しかけてきます。

この状態はもう3年ほど続いているのですが、改善することはできるのでしょうか。

お互いを「知る」ことから始めよう!

回答

一緒にいることが当たり前になってくると、自然と会話も減ってきがちですよね。それだけ相手に安心をしている証とも言えそうですが、一方で、近い存在になるほど「相手はきっとこうなんだろう」という解釈を前提に動くことが増えて、それがすれ違いのきっかけになってしまうこともあるようです。
 
アイさんも今、そんなすれ違いの始まりを感じていらっしゃるのかもしれませんね。
 
夕食後すぐ自室に戻ること。
用事がある時以外は自分から話しかけてこないこと。
 
これらは、アイさんから見ると「仲が良くない改善すべき状況」のようです。そして彼にとってはどうでしょう?もしかしたら、ごくごく普通のことなのかもしれません。「仲の良い夫婦の心地よい状態」と捉えているかもしれません。逆に、何かの不満の表現かもしれません。彼の内側にあるものは話してみないとわかりませんよね。
 
ですので私からは、「会話を増やす方法」というよりも、まずはお互いの内側にあるものを知ってみようとすることをオススメします。
 
パートナーとのすれ違いを感じるとき、よくご提案をするのが「愛情表現のすり合わせ」です。よかったら、試してみませんか。
 
まずは、次の質問に答えながら、自分がどこで愛情を出し、どこで愛情を受け取っているのか、改めて確認してみてください。
 
(1)あなたが相手を大切に想うからこそやっていることは何ですか?
例)笑顔で接する、、、など。
 
(2)あなたが大切にされているなあと感じるのは、どんな時ですか?(逆に言うと、それがないと大切にされていないと感じること)
例)やさしい言葉で労ってくれるとき、、、など。
 
さらに今度はパートナーにとっての(1)と(2)を聞いて、教えてもらいます。彼は、どこで愛情を出し、どこで愛情を受け取っているのだろう。これらをシェアしあってみることをすり合わせとよんでいます。
 
実は私は、以前、夫に対して「嫌だな」と感じていたことがありました。何か不満があるからそんなことするのかな?と。でも、このすり合わせをしてみたら、なんとそれが彼なりの愛情表現だったと判明して、びっくり。さらには、私が良かれと思ってしていたことが、相手にとっては「大切にされていないと感じること」だったと判明して、ますますびっくりしました。
 
もちろん、アイさんご夫婦が同じケースとは限りません。ですが、私たちって、どうしても自分だけのモノサシで相手を見てしまうので、それがすれ違いの元になっていくこともあるんですよね。
 
愛情表現はひとりひとり全く違うもの、正しいも間違っているもありません。自分の愛情表現と、パートナーの愛情表現、それぞれを「見える化」してみると、相手の行動が今までとは違ったふうに見えてくるかもしれません。
 
「夫とはずっと仲良くしていたい」
この言葉にアイさんの本音が表れているように感じて、きゅんとしました。
こんな気持ちを言葉にできるアイさんならきっと大丈夫。
 
相手を知ろうとしてみた上で「もっと仲良くしたいから、私はこんな時間を持ちたいな」ぜひそんな話をしてみてください。相手を責めたり、否定するのではなく、アイさんのやわらかくて素直な気持ちをそのまま伝えてみるとき、きっと心をひらいた心地よいコミュニケーションが始まっていくはずです。
 

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳(うさこ)

17歳の頃に、徐々に視機能が失われていく難病であると診断される。病気に負けず頑張りたいのに、体も心も人間関係もどんどん壊してしまう。そんな生きづらさから、心のことを学び始める。2012年より、心理カウンセラー、セミナー講師、心理スクール講師として活動。自分との仲直りをテーマに、本来の魅力や才能を解き放っていく心理カウンセリングの他、病気からのサインを受け取り、本来の自分らしい人生を取り戻していく卒病カウンセリングも好評。20年近く住んでいた東京を離れ、2019年に福岡県糸島市に移住。著書は「心屋流 戦わないで生きていく」「心屋流 がんばらないレッスン」(ともにPHP研究所)。

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