教えてくれたのは……ライオンケミカル株式会社
ライオンケミカル株式会社は、明治18年創業。蚊取り線香、消臭剤、洗浄剤、入浴剤など人々の生活に根付いた日用品を開発・製造・販売している。創業140年以上の技術と豊富なノウハウで、安全で継続的に信頼できる商品作りを目指し、多種多様な商品を展開している。
気が付かない間に忍び寄るお風呂のカビ……
気が付かない間に浴室の壁に現れる黒いシミや、ピンク色の滑り……。
カビといえば湿度が高まる梅雨の季節を連想しがちですが、浴室のカビのリスクはなんと1年中。浴室はカビの温床になりやすい場所なのです。
浴室に発生するカビの種類と特徴
1. 黒カビ
黒カビは、黒い点のような見た目をしており浴室以外でもよく見られるカビです。黒カビにはさまざまな種類がありますが、浴室に発生する黒カビは主にクラドスポリウムという種類だといわれています。クラドスポリウムは空気中にあるカビ胞子の中でも存在割合が比較的高く、ゴムパッキン・床の目地・浴室の隅などの場所ですぐに繁殖します。健康被害を引き起こす可能性もあるため予防を適切に行い、発生した場合は早急に対処することが大切です。
2. 赤カビ
赤カビと呼ばれているピンク色のぬめりは厳密にはカビではなく、ロドトルラという酵母菌の一種です。赤カビは浴室や台所のシンクなどの水回りに発生しやすく、繁殖力が高いのが特徴です。一度発生するとすぐに広がるため、シャンプーボトルや石鹸入れの下などの気づきにくい箇所で赤カビが大量発生してしまうこともあります。
赤カビ自体は落としやすく、細かい場所まで掃除をすることで発生を予防できます。
3. 青カビ
青カビは、青に近い色の見た目で食品・家具や押入れ・畳などにも発生します。
浴室内にも青色の汚れが発生することがありますが、これは「銅石鹸」と言います。給湯器の銅管から流れ出た銅イオンが、皮脂や石鹸カスなどと反応して発生する青い汚れのことです。銅石鹸は比較的新しい銅管に発生します。長年使用している銅管の内側では酸化銅の被膜が作られていくため、銅石鹸は徐々に減少していきます。
浴室をカビが好む3つの理由とその対策
理由1. カビが好む湿度と温度
カビが繁殖しやすい温度は20〜30度前後、湿度は約70%以上と言われています。浴室ではお湯を使うことが多いため、温度と湿度が高くなります。その上、浴室内は密閉された空間のため高い湿度が維持されやすくなっています。
<対策>
- 日頃から窓を開ける、換気扇を回すなど定期的な換気によって湿度を低下させることが大切です。
理由2. カビが好む水分
入浴後はシャワーヘッドやホース内に水が残ったり、湯気が結露して浴室内の壁や床などに水滴が残っています。水分が残った浴室では、カビが発生しやすくなります。
<対策>
- 水分を拭き取り、また除湿機能の活用で水分を残さないように心掛けましょう。
理由3. カビが好む栄養分
カビはシャンプーやボディソープの残り、人の皮脂や垢を栄養源として繁殖します。床はシャワーなどで洗い流すことができますが、溝や角などは特に見落とやすい場所です。
<対策>
- 定期的に丁寧な掃除を行い、カビの栄養源となる皮脂や垢などの汚れを残さないようにしましょう。
いかがでしたか? 浴室に発生するカビの中には健康被害を引き起こしかねないものもあるとは驚きました。お風呂のカビ予防の対策は家族の健康を守るためにもこれから取り入れたたいと思います。