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同じ話をしたり転んだり、老いを感じるようになった高齢の母。優しくできるようになる方法は?

家族・人間関係

 ガンバラナイ人生相談

2023.03.12

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回の相談者さんは「高齢の母親にイライラ…優しく接したいんだけど…」というお悩みです。

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連載:おのすんのガンバラナイための人生相談

相談:高齢の母親にイライラ…優しく接したいんだけど…

イラスト

(奈良県 49歳 馬子)

私の母は70歳を過ぎたあたりから同じ話を繰り返したり、ぼーっとしたり、よく転んで怪我をしたりと、会うごとに老いを感じています。

優しく接しなきゃと思うのに
「またその話?何回目よ?」
「ちゃんと話聞いてる?」
「なんでちゃんと足元見ないのよ?」
と、心配と老いて欲しくない気持ちが先立つのか
母に冷たく厳しくあたってしまいます。

私が更年期でイライラしがちなのも原因だと思いますが、
どうしたら優しくできるでしょうか。

あるものを数える。母親の「できたことリスト」を書いてみよう

回答

年齢による母親の変化に気持ちがついていかない感じでしょうか。「老い」を受け入れるのは難しいものですよね。周りの人だって老いを受け入れがたいものですが、一番大変なのはやはり母親本人なはずです。そんな母親には、やはり優しく接してあげたいものですよね。

イライラしてしまうのもわかります。きっと今、母親の老いにばかり注目してしまっているのではないでしょうか。つまりは、できなくなったことを数えてしまっている状態なんじゃないかなあと思いました。

同じ話を繰り返ししてしまったり、転びやすくなってしまったりして「あれもできないし、これもできなくなったなあ」とないものばかりに注目してしまってはいないでしょうか。

寂しいけれど、ないものは、やっぱりないんですよね。無い物ねだりではないですが、もうないのだから、ないものをあるようにすることはどうしたって不可能なんですよ。

「昔はあんなこともこんなこともできたのに」と考えるのは、まるで実現不可能なことを永遠と考えてしまうループになってしまっているのかもしれません。そんなことをしていたら、やっぱり悲しくなって当たり前なんです。

悲しい時や辛い時はどうしたって、物事のネガティブな面ばかり見てしまいがちです。けれど、ネガティブなことだけじゃなくて、そこにはポジティブな面だって必ずあるはずですよ。

例えば、悲しいことがあった時だって、1日24時間ずっと悲しいことばかりじゃないはずです。散歩をして小さな道端の花に春を感じたり、天気が良くて遠くの山が綺麗に見えたら、幸せを感じますよね。だから、悲しいことが一日中続いているわけじゃなくて、悲しいことを一日中考えているから悲しくなるんですよ。

だから、こう考えてみるのはどうでしょうか。できたことを数えるんです。実際には、今母親にはできていることもたくさんあるんではないでしょうか。「今日の母は掃除もできてたし、料理も作れてたなあ」とできたことを数えてみましょう。

当たり前のことを言いますが、あるものは実際にあるんです。それは揺るぎない事実です。それは、とても喜ばしいことだし、嬉しいことですよね。だから、ぜひそっちに注目してみてください。

「できたことリスト」なんてのを書いてみるのはどうでしょうか。母親が今できることやできそうなことをリスト化してみましょう。「あれもできた、これもできた」とたくさんリストにあげていけば、きっとご相談者さんも元気が湧いてくると思います。

できたことをリストにすれば、ポジティブな面にスポットライトが当てられるので、自然と気持ちも前向きになります。気持ちが前向きになれば、母親にも優しく接することができるはずです。

老いていくことを受け入れるには、もしかすると時間がまだまだかかるかもしれません。でも、その間少しでも優しい気持ちになれるように、母親の「できたことリスト」、ぜひ作ってみてくださいね。ご相談ありがとうございました。

 

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著者

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おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

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