連載記事

「世界一キライな兄」だけど面倒をみるのは私?両親が他界した後を考えると恐怖 #ガンバラナイ人生相談

カルチャー

 「世界一キライな兄」だけど面倒をみるのは私?両親が他界した後を考えると恐怖 #ガンバラナイ人生相談

2021.06.20

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回は、兄弟間のトラブルに関するお悩みです。

広告

連載:おのすんのガンバラナイための人生相談

相談: これまで兄から心ない言葉をかけられてきました

兄のことが世界で一番キライです。

父も祖父も男女の差別なく接してくれる人でしたが、なぜだか兄は「女」を見下していて、大学に進学したときは「女で大学に行くなんて、金の無駄なのに、なぜ出すんだ」と父に激高するような人でした。

わたしは結婚が遅かった(35歳で結婚しました)のですが、それはそれは「20代すぎたらもう誰ももらってくれない」とか父が倒れた時も「女なんだからお前が介護をしろ」などなど、本当に同じ血が流れているのか不思議なくらいです。

わたしが結婚するときも「良くオマエとなんか結婚するやついたな」などと悪態をついてきます(ちなみに兄は独身、実家住まいです)

昨年父がなくなり、それ以来母が「私もいなくなったら、お兄ちゃんと仲良くやってね」などと私と兄の関係が気になって仕方ない様子。
高齢の母に心配をかけるのも申し訳ないですが、もし母も他界してしまったら、兄とは縁を切りたいと思っています。父と母という会いたい人がいない実家になんて、絶対寄り付きたくもありません。

兄は母が「お兄ちゃんは家事ができないから、少しは面倒みてやってね」などと言う様子を動画で撮っていて、「母親のお願いは聞かないとな~」などと脅してきます。母が亡くなったあとのことを考えると怖いです。

どうすればいいでしょうか。

(45歳 千葉県 タツノオトシゴ パート)

ただの兄弟げんかじゃないのかも

大人になってからの兄弟の確執

社会的にはジェンダーハラスメント、もっというと言葉によるDVとも取れるような言葉の数々に耐えてこられたのですね。兄弟である以上、うまく距離をとるのも大変だったことでしょう。

百歩譲って、お兄さんにも言い分があって、女性を恨みたくなるような過去があったのかも? とも思います。

ただ、お兄さんも大人です。人が傷つく言葉だと分かっていながら、そんな言葉を大切な家族にぶつけているのは許せませんね。

いじめのキホンを振り返ってみた

でも、私がひとつだけ気になったことがあります。

それは、今まで誰かがお兄さんにきちんと注意をしたのかどうかというところです。「いじめの傍観者も加害者と同じ」という言葉が頭に浮かびました。

例えば、もしも勤め先の会社で同じようなことが起きたとします。誰かが誰かを攻撃しているような状況です。
そうしたら、真っ先に上司や人事の人が駆けつけてくるはずですよね。そして、問題を解決しようと加害者に注意をしてくれるのではないでしょうか。
もしも、いつまで経っても誰も助けてくれないようなら、その会社には組織的な問題があると誰もが考えるはずです。

今、兄弟間で起きているように見える問題も、実は似ているんだと思います。
本当のところは、家族みんなの問題だったのではないでしょうか。傍観していた人は、お兄さんの行為を知らず知らずのうちに肯定することになっていたのかもしれません。

ですから、どうか2人の問題にしないでください。
自分一人で解決しようとせず、可能な限りお母様のお力も借りてみるのはいかがでしょうか。
親族だけの問題にするからお兄さんも色々と言ってくる可能性も考えられます。行政の窓口に相談したり、カウンセラーの方に来てもらう手もあるかもしれません。

いずれにしても一人で抱えず、我慢もしないほうがいいと思います。

お母様に心配をかけたくない気持ちもとてもわかります。
でも、一番に兄弟の仲を案じている人のはずです。きっと喜んで協力してくれると思いますよ。

完全に仲良しに、とは言わないまでも問題解決の糸口だけでも見つけられたら嬉しいです。

私からのメッセージが届きますように。うまく行くよう祈っています!

 

イラスト:フジコ

広告

著者

おのすん プロフィール画像

おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

気になるタグをチェック!

saitaとは

連載記事

ガンバラナイクリエイターおのすんのガンバラナイための人生相談

広告