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「子どもの受験がつらい…」親が限界を感じたときにラクになる考え方とは?

家族・人間関係

2025.12.30

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回の相談者さんは「子どもの受験ストレスで親の私が限界に……」というお悩みです。

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連載:おのすんのガンバラナイための人生相談

相談:子どもの受験ストレスで親の私が限界に……

受験に向けて疲弊する親子のイラスト

(東京都 48歳 佳織)

中学受験を控えた子どもがイライラしていて、毎日「なんで覚えられないんだろう」と言ったり、「もう無理!」と泣き出したり、教科書を投げつけたりしています。
励まそうとしても「ママにはわかんないよ」と反発され、私もどうしていいかわからなくて、一緒になって涙が出そうになります。
夫は仕事が忙しくてほぼ不在で、全部私が受け止める形になり、心がすり減っています。
塾の送り迎えも家事も仕事もあって、気がついたら息をするのも浅くなっていて……。
子どもを支えたい気持ちはあるのに、私自身がもう限界です。
この状態で受験まで耐えられるのか不安です。

子どもに「寄り添いすぎない」ことが意外と大切

回答

教科書を投げつけるなんて、お子さんもよっぽどストレスがたまっているんでしょうね。それを見て、どうしたら良いかわからないとオロオロしてしまうご相談者さんの姿が目に浮かびます。

ただ、私には一つ気になることがありました。それは、子どもに寄り添いすぎじゃないかということです。

「え? 寄り添えば寄り添うほど良いんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、断言できます。寄り添えば寄り添うほど逆効果です。

実際、「お母さんには自分の気持ちなんてわからない」って言われていますよね。これが寄り添いすぎている証拠です。相手の心に踏み込みすぎているんです。それを子どもが求めていないんです。だから、反発もするし、お互いにストレスもたまります。

中学受験や一般に受験というものは親子「二人三脚」が良いと当たり前のように思われていますが、私は反対意見です。

何か相談される前に、口を出してしまっていないでしょうか。アドバイスや励ましは、子ども自身が欲しいときに求めてきますから、こちらはそれまで黙って見守ることが大事なんですよ。

見守る親出典:stock.adobe.com

それに、子どもの受験であって、親の受験ではないわけです。だから、自分の受験として取り組み、自分で自分の行動や結果に責任を持つ子に育ってほしいですよね。

受験が親子二人三脚ではないと聞くと、少しは気持ちも楽になりませんか。あくまで、見守ることに徹してください。そうやって、ある程度心の距離を保つことで、両方がつぶれてしまうのを避けることもできます。

受験はつらいものかもしれませんが、子ども自身の大切な成長の機会でもあります。可愛い子には旅をさせよじゃないですが、自分で受験すると決めたならば、「自分で言ったことだよね」とある程度突き放すことも、ときには必要だと思います。

ここまでのところをまとめると、あくまで受験は子どもに与えられた人生の試練であると考え、あえて一歩引いた気持ちで、距離をとって見守ってあげるということです。

ご相談ありがとうございました。受験は、「応援はするけど、参加はしない」ことがポイントです。そうすれば、子どもに感情移入しすぎて疲弊することもなくなるでしょう。志望校合格という素晴らしい結果につながることを、心から願っています。

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著者

おのすん プロフィール画像

おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

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