連載記事

【46歳ママのお悩み】勉強しているのにテストの点が悪いわが子。つい他の子と比べてしまいツライ…。

カルチャー

 ガンバラナイ人生相談

2023.06.06

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回の相談者さんは「どうしても他人と比べてしまう…」というお悩みです。

広告

連載:おのすんのガンバラナイための人生相談

相談:どうしても他人と比べてしまう…

イラスト

(大阪府 46歳 武実)

物心ついたときから、他人と比べてしまう癖があると気づいていましたが、この年になっても、どうしても他人と比べてしまいます。

最近では子どもの成績で比較してイライラしてしまいました。

息子は一生懸命やっているのに試験で結果が出ないのはなぜ?
宿題もちゃんとやっていないのに成績は優秀なお子さんを見ると、
なんでうちの子はダメなんだろう…
そもそもの能力が無いのか…
私に似てしまったからダメなのか…
辛くて悔しくて、やりきれない気持ちになってしまいます。

他人と比較して、どうすることもできないことで一人で落ち込んでいて正直ただの時間の無駄だと思います。
この考え方から抜け出す方法があれば教えてください。
 

比較しているのは部分点だけ。“総合点“なんて、誰にも分からないから

回答

他人と比較する癖、わかります。私も、正直よく他人と比較しそうになります。自分でも意味がないとわかっているのに、どうして比較してしまうんでしょうね。

私が思うに、そもそも、比較してしまうのは学校教育の産物なんですよね。小学校に入ると突然、国語の点数、算数の点数など、とにかく点数をつけることで他人との比較が始まるじゃないですか。中学校、高校も同じくで、比較したくてしているわけではなく、比較せざるをえない状況にされてしまっていたんです。

だから、あなたが他人と比較する癖が抜けないのは、まずあなたのせいじゃないんだということを分かっていただけたらと思います。比較癖で悩んでいるのは、あなただけじゃありません。私も、気を抜くとすぐ他人と比較してしまいますよ。みんな悩んでいる日本の社会全体の悩みなんです。そう思えば、少し気が楽になりませんか?

では、実際にはどう解決するか。私は、比較について理解することがまず一番大事だと思います。人の人生に点数をつけるわけではありませんが、あなたが比較しているのは、「勉強ができるかできないか」という点数だけですね。ただそれは、あくまでその人の“部分点“でしかありません。国語の点数が80点でした、それはそれ以上でも以下でもないんです。

私が言いたいのは、実際には部分点だけでは、何も比較できていないということです。その人の他の点数を全て知ることができるのか、といったら無理ですよね。家庭が円満なのか、両親からどう育てられているのか、土日はどう過ごしているのか、そういったあなたから直接見えない要素を比較せず、人の部分点のみを比較してしまっていないでしょうか。

勉強の点数はたしかによかったかもしれません。でも、他の部分でめちゃめちゃ不幸だったらどうしますか。

たとえ話ですが、算数が苦手なメジャーリーガーがいたら、どうでしょう。「算数の点数なんて、どうでもいいじゃん」っておもえますよね。それと同じなんです。

人の人生に点数をつけるわけではありませんが、誤解を恐れず言えば、人の人生の“総合点“なんて、誰にも分からないんです。その人にだってきっと分からないとは思いませんか。

比較っていうのは、自分から見える、他人の一部分だけを比べて、全体は無視しているようなもんなんですよね。誰にも分からない、人の幸せを想像して勝手に悲しくなったり、一喜一憂しているだけなんです。

結局、あなたが比較をしてしまうのは、「比較に意味がない」と腹落ちしていないからだと思うんですね。自分が見ているのは、その人の見せている一面なんだということが納得できれば、きっと比較はする必要がなくなるはずです。

人が比較するのは、最終的には「幸せになりたい」からなんだと思います。学校教育で、いい点をとれば評価された、いい点を取れば幸せな未来が待っていると刷り込まれてきたからです。でも、比較はあなたを幸せにはしない、それがもう大人のあなたには分かっているはずなんです。だから、幸せになるために比較をする意味がないことをぜひ腹落ちさせることからはじめましょう。

ご相談、ありがとうございました。比較の罠から抜け出して、ぜひご自分なりの幸せが見つかりますように。そして、お子さんの良いところをみて、そこをぜひ伸ばしてあげてくださいね。ご健闘を祈っています。
 

広告

著者

おのすん プロフィール画像

おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

気になるタグをチェック!

saitaとは

連載記事

ガンバラナイクリエイターおのすんのガンバラナイための人生相談

広告