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勤続20年目。更年期で体調不良、目標もあまり無く仕事でやる気がでません……。<48歳女性お悩み相談>

カルチャー

2022.09.25

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回の相談者さんは「やる気が起きない…」というお悩みです。

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連載:おのすんのガンバラナイための人生相談

相談:やる気が起きない…

イラスト

(群馬県 48歳 はな)

勤続20年目の独身女性です。

更年期に差し掛かり、頭痛、肩こり、だるさ等を年々感じるようになったこと、
業績不振からの給料大幅減もあり、仕事にやる気が出ません。

後輩がいれば「後輩を一人前に育てる」というような目標で、切磋琢磨して頑張れそうなのですが、
業績不振ということもあり後輩が入ってもすぐに辞めてしまうような状態で、現在は私一人で全てを対応しています。

この年齢での転職が厳しいことも分かっていますので、ここでどうにか踏ん張りたいのですが、
自分の思いに身体がついていけていません…

このどうしようもないやる気のなさとどう向き合っていけばいいのかアドバイスをよろしくお願いいたします。

やる気があればなんでもできる?それは対症療法でしかありません

やる気、やる気、やる気。やる気がほしい時って確かにありますよね。頑張りたいとは思っているのに、なぜかやる気は出なかったりして、自分の中に矛盾した思いが二つ存在しているような感じでしょうか。回答

ただ、「やる気」を出せばこの問題って解決するんでしょうか。私はそこがちょっと疑問に感じました。実際の問題は、頭痛や肩こりなどの体調不良ですよね。あとはお給料が下がったことです。それって本当にやる気の問題なんでしょうか。

ここで少し私の話になりますが、私は学生の頃に過労になったことがあります。頑張って勉強してなんとか受かった大学で、周りの頭のいい学生たちについていきたかった私は、とにかく「モチベーションを上げる」ことに全力でした。勉強のできる子のテストの点数を聞いては自分と比べたり、将来の理想をイメージして自分を追い込んでばかりいたんですよね。当然そんな頑張り方は長くは続かなくて、結局心も体も壊して2年ほど寝たきりになりました。

私がここから学んだのは、物事を「やる気」のせいにしちゃいけないんだということです。この考え方の「クセ」も見直さなきゃいけないんだということでした。と同時に「まだ本気出してないだけ」って、自分の実力や現実から目を背けていたことに気づきました。自分に勉強ができないのは気持ちのせいじゃなくて、自分の実力を客観的に把握したり、自分のダメなところに正面から向き合えなかったからだとわかったんです。

話を戻すと、「やる気」は今のあなたにとっても直接的な解決法でない気がします。対症療法をいくら頑張っても、本質的には何も変わりません。今あなたの体調が悪いのも、会社の業績だって、あなたのせいじゃないですよね。確かに、やる気を出せば体の痛みは少しは気にならなくなるかもしれません。でも、それはあくまで症状を軽くする方法であって、本当に体の痛みが消える訳ではないはずです。

そしたら、本来の原因や解決法はなんでしょうか。そっちを考えるのほうがいいんじゃないかと思うんですよ。体がつらいなら、お医者さんに行って薬をもらうのだっていいし、体を休める時間をより多くとってみたりするのもいいですね。お給料が減ったのが嫌なのだって、すぐに転職と結びつけたりせずに、お給料なりのだいたいの仕事ぶりで済ませてもいいんですよ。

今のはあくまで一例ですが、本当の原因が何かを自分なりに見極めたその上で、根本的な解決方法を考えるのがやっぱり大事かなと思います。やる気は万能薬ではなく、時に現実を見失なわせる劇薬なのかもしれません。まずはお体大事になさってください。やっぱり健康第一ですからね。そのあとゆっくり考えましょう。ご相談ありがとうございました。ご健闘を祈っています。
 

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おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

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