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<転職のお悩み相談>給料は低いし仕事もつまらないけど踏み切れずどうしたらいいかわからない……。

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 <転職のお悩み相談>給料は低いし仕事もつまらないけど踏み切れずどうしたらかわからない……。

2022.09.04

ガンバラナイクリエイター、おのすんと申します。 小さい頃から頑張りすぎて、なんのために頑張っているのかわからなくなり、ついに過労で倒れた経験から自分を大切にする「ガンバラナイ生き方」を発信しています。今回の相談者さんは「転職したいけど、踏み切れない…」というお悩みです。

相談:転職したいけど、踏み切れない…

イラスト

(広島県 38歳 汐里)

転職すべきか悩んでいます。

理由としては、給料が低いし、会社の業績も良くないし、仕事もつまらないし、残業も多いからです。でも唯一、人間関係だけが良くて、なんだかんだ続けています。

友人に話すと「人間関係が良好な職場なんて滅多に無いんだから、続けた方がいいよ!」と言われました。確かにそうとも感じますが、つまらない仕事をダラダラやって給料も上がらないなら、給料が低くても自分が好きな仕事をやってみたいなーと思ったりしています。

でも年齢も年齢だし…転職先が人間関係が良好とも限らないし…と思うと踏み切れません。
転職しないで、好きなことは趣味程度にしておくべきでしょうか。アドバイスよろしくお願いいたします。
 

「今の仕事が不満→スキを仕事にする」それって、論理が飛躍しすぎてませんか?

回答

給料が低い、会社の業績も悪い、仕事がつまらない、残業が多い……なるほど、色々今の仕事に嫌なところがあるんですね。だから、好きな仕事に挑戦してみようかなと思っていらっしゃるんですか。転職するかどうか、というご相談ですね。

ただ、転職するかどうかっていう以前に、私には一個引っかかる点がありました。それは、「今抱いている不満は、好きなことを仕事にすれば全て解決するものなのか」という点です。頂いたご相談を読んでた時、「あ〜なるほど、今の仕事で嫌な所があるんだなあ」と思って読み進めてたら、いきなり「スキを仕事に!」みたいなワードが出てきて、私としては「急にどうした!?」と思ったんです。やりたいことの内容も明確に書いてないので、ますます「うん!?」となりました。

要は、「仕事に不満があるのを解決したい」のか「好きなことを仕事にしてみたい」のか、どっちなのか分からないってことなんです。仕事の不満を解決したいなら、別に今の仕事をやめなくても、昇進して給料をあげる努力をすることもできます。仕事がつまらなければ、仕事以外のプライベートで楽しみを見つけることもできますよね。結局、転職先っていうのは未知の世界じゃないですか。転職先でどんな不満を感じるかは、一度転職しないとわからないものですよね。それなら、転職しないで今現在把握している不満を解決していく方が確実だと思ったんですよ。

だから、なぜそれをせずに「やりたいことを仕事にしたい」と思っているのか、そこが今回の一番のネックだと感じました。ものすごく言いづらいんですけど、私は「スキを仕事に」っていうのはある意味、社会的なトレンドだと思ってます。YouTubeだったり、Instagramみたいなサービスが広まる中で、「スキを仕事に」という論理で話す人が増えたんですよね。例えば、です。友達が手作りのケーキを焼いてきてくれたとします。その褒め言葉って、「すごく美味しい!これ売れるよ」みたいなのが最近だと普通になってちゃってるんですよね。

でも、私個人的には、こういう褒め言葉にめちゃめちゃ違和感を感じてます。好きなことだったり、趣味の延長線上に仕事があるという認識がまずおかしいんじゃないかなぁと考えているからなんです。趣味っていうのは、あくまで好きなことを、好きなように、好きなだけやることが楽しいんですよね。だから、「趣味がものすごく上手くなったら、さあ仕事にしましょう」みたいなのって、「もはや趣味じゃないじゃん、仕事じゃん」と思っちゃうわけです。あとは、なんでもお金が稼げるかどうかに結びつけるところもなんか嫌です。

あなたは、「好きなことがあるから、それを仕事にしましょう」という考え方に疑問をもったことや、よくよく考えてみたことはありますか。当たり前っぽい論理やキャッチーなフレーズに惑わされてしまってはいないでしょうか。Instagramだったりで、いとも簡単に知らない誰かと自分を比べられる現代だからこそ、やりたいことをやっている人がますます羨ましく思えるのかもしれません。確かにYouTuberだったりインスタグラマーだったりで、好きなことが仕事に繋がった人は多いのかもしれませんね。けれど、その人たちがそれまで好きだった趣味を従来通りに楽しめているわけではないと思うんですね。「生活のためにやるんだ」という面が出てきた以上、原価が〜とか、他人に求められてることは〜とか、自由度は確実に減ったはずです。

「好きなことは仕事にしよう」という認識が人々の間に広まることは、一部の企業や個人にとってビジネス面で都合がいいことなんだという見方もぜひ忘れないようにしてください。その上で、自分は本当は何が欲しいのか、何がしたいのか、何を求めているのかをよく考えて転職するかどうか判断するのが大事なように思います。「ないものねだり」じゃないですけど、完璧な理想を求めていくのはかなりしんどいものになりますから、現状持っている幸せを噛み締めるのも場合によっては解決策になるのかなぁとも思いました。今回は、ご相談くださりありがとうございました。転職しても、しなくても、仕事に対するご自分なりの落とし所が見つかるといいですね。ご健闘を祈っております。
 


著者

おのすん プロフィール画像

おのすん

コラムニスト。「わたしはもう、がんばらない」をキャッチコピーに、主にインスタグラムで活動中。無理しすぎる人や、我慢しすぎる人に寄り添う発信をしている。自身もかつては、重度の頑張り屋さんであった。

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