相談:【娘が同性愛者かも】母としてどう接するのが正しいのか分からない…。
(新潟県 41歳 えんぴつ)
小学3年生の女の子の母です。
娘は保育園に通っていたころから、髪の毛を伸ばすのを嫌がったり、スカートを履くのを嫌がったり、女の子と遊ぶのを嫌がったり、「女の子っぽくすること」を嫌がることがありました。
最近話している内容から、好きな人が同姓なのかもしれないと気づきました。
もしかしたらセクシャルマイノリティなのかもしれません。
もしそうであっても受け入れる心持ちではいるつもりなのですが、どこかで受け入れたくない自分も正直います。
今後どう接するのが正しいのか分からなくなってきました……。母として気をつけた方がいい発言や行動があれば教えてください。
お子さんを既存の枠組みに当てはめないこと
お子さんがセクシャルマイノリティかもしれないなと少し動揺しているような感じでしょうか。確かに、自分の周りにいざセクシャルマイノリティの方がいると少しびっくりするものかもしれません。それが、自分のお子さんならなおさらですよね。
まずは、お子さんに考えられる可能性について挙げていきましょう。
女性が好きな女性、女性が好きで男性らしい格好が好きな女性、男性が好きで男性らしい格好が好きな女性、女性が好きな男性、男性が好きでも女性が好きでもなく男性でも女性でもない場合、などなど挙げればキリがありません。
私は、ここに気づいて欲しかったんです。可能性はたくさんあるけれど、それは既存の枠組みに当てはめた考え方だということです。
今、「女性が好きならレズビアンだよね」とか、「男性の格好がしたいならトランスジェンダーなんだね」とか、そういうふうにお子さんのことを捉えてしまっていないでしょうか。
お子さんを既存の枠組みに入れようとするのをやめてみませんか、というのが私からの提案です。つまり、お子さんを男性が好きなのか女性が好きなのか、心が男性なのか女性なのかに当てはめないで欲しいんです。
今は、「ノンバイナリー」という考え方があって、男性が好きでも女性が好きでもなく心が女性でも男性でもない方々がいます。それは、好きになった人が好きだし、自分はどんな枠組みにも入らないという考え方です。自分を既存の男性、女性に当てはめることがない考え方です。
ちょっと極端に思われるかもしれませんが、私自身は、男性とか女性とかそういう言葉自体、今や必要ないのではないかと思っています。「男性は女性が好きである」とか、そういう考え方は実は全然当たり前ではないと考えるからです。
美容室とかいって、はじめにカウンセリングの用紙をもらった時、男か女かに丸をしますよね。ああいうのにも、私は違和感を感じます。
あと、女性が女性を好きだとして「女性って何?」って私は思います。人が人を好きであること、それ自体、純粋にその人が好きでそれでいいと考えるからです。
だから、お子さんを一人間としてなんの枠組みにも属さない人間なんだと捉えてあげるのはいかがでしょうか。
そのためには、まず「娘」と呼ぶのをやめてあげることから始めましょう。「女の子」と捉えるのもナシです。お子さんのことを、誰が好きでも構わないし、どんな服が好きでも、どんな遊びが好きでもいいんだ、と考えられたら最高ですね。
お子さんのこと、受け入れたくない気持ちもあるということでしたが、ただただお子さんを大切に思う気持ちがあれば、必ずいつか受け入れることができると思います。お子さんを、そしてご自身を信じてあげてください。
一番は既存の考え方や、言葉に縛られないことです。お子さんはお子さん、セクシャルマイノリティである前に、この世にたった1人の人間であることに違いありません。だから、それを大事にしてあげてください。
ご相談ありがとうございました。ご健闘を祈っています。