相談:気づけばいつも誘う側の私…本当の友人って…。
(埼玉県 44歳 さちこ)
私は結婚前から友人との遊びに誘う側の人間でした。
友人と会っている時間は、学生時代に戻ったかのようにはしゃいで、いろんな話をしてお互いに盛り上がるのですが、
こちらの誘いにはいつも乗ってくれるのに、向こうから誘ってくる事は決してありません。
最近、声をかけるのはいつも私からと気付き、友達付き合いとは何かとか、本当の友人って何だろうかと、考えてしまいました。
何だか疲れてしまい、ここ最近は家でおとなしく過ごす日々です。
どのように振る舞えば、向こうから誘ってくれる「誘われる側の人間」になれるのか何かポイントがあれば教えてください。
「誘う側」で何が悪い!?その発想が誘われない原因かも
なるほど、「誘われる側」の人間になりたいというお悩みですね。確かに、そちら側に憧れる気持ちもわかります。人から求められる人間でありたいというのは、だれもが持っている感情ですよね。
ただ、「誘う側」「誘われる側」という発想に隠されている本質が一つあります。それは、恐れながらご相談者様の“自己肯定感の低さ”です。他人から遊びに誘われない人間は必要とされないのでしょうか。人はいつでも、他人の役に立つ魅力的な人間でなければいけないのでしょうか。明確なメリットがないと他人とお付き合いする意味はないのでしょうか。
答えはNOです。
もう少しわかりやすくいうと、ご相談者様は「誘われる側」になりたいと願っています。けれど、その「側」という発想があるために、皮肉ではありますが、結果として人から誘われないのではないでしょうか。
かなり偉そうに聞こえてしまったと思いますが、ここで少し私の話をさせてください。私も、言うなれば「誘われない側」の人間でした。万が一にも誘われることがあると、誘われた=他人から必要とされた、と感じてきたタイプなんですね。ご相談者様と全く一緒です。ずっと昔からなんでだろうと思っていましたが、ある時こんなことがありました。大学時代に仲良くしていた子から言われたんです。
「〇〇ちゃん(私の名前)と付き合うメリットって、なんなんなのかな」
私は、その子のことを友達と思っていただけに衝撃を受けました。もし会社の同僚なら、仕事上のメリットがありお付き合いすることはあるかもしれません。でも、友達はそれとは全く違います。友達は、メリットやデメリットを超えた存在ですよね。そんな打算的な気持ちで人と友達になることはとても悲しいことです。
私自身、この経験から学ぶことが多くありました。まず一番に、自分が友達のことを打算的に見ていないにしろ、自分自身のことはそういう目で見ていたことに気づいたんです。どんなにダメな自分でも、他人に求められない自分でも、自分が自分のことをそれでいいと思えていなかったんですね。すごく抽象的で伝わり辛いかもしれません。要は、自己を自己で肯定できていなかったんです。
ご相談者様は、今、自分で自分を肯定できていると思いますか。きっと自分を肯定できる自分になれば、魅力は必ずや増し、結果として「誘われる側」になるのではないでしょうか。今回のお悩相談は、他人から誘う誘われる、というお話をはるかに超えたところに着地してしまいましたね。逆説的ではありますが、まず「側」の発想とさよならしてみましょう。そして、他人よりまず先に、自分で自分にOKを出してあげてくださいね。
ご相談ありがとうございました!ご相談者様がもっと自分を好きになれますように。このコラムを通して何かお力になれていたらとても嬉しいです。
ありがとうございました。