相談:母に結婚して子どもがいる姉と比較されてつらい。
(神奈川県 42歳 みなみ パート)
正社員で結婚はせず一人暮らしをしています。
私には3歳上の姉がおり、結婚して子どもが二人。家族仲も良く幸せな家族という感じです。
それに関しては問題ないのですが、問題は私の親です。
2ヵ月に1回ほど実家に帰るのですが、その都度母に「お姉ちゃんは結婚してるのにあんたは何してるんだか」と言われます。
正直私は今じゅうぶん幸せなのですが、そのように言われると私ってダメなんだと思い、つらくなります。
親を無視すればそれまでなのですが、親との関係値は良くありたいので、どうしたらいいものか…。
アドバイスもらえたらうれしいです。
これを知ればカンタンに割り切れる!「比較の矛盾」
私自身も妹がいるので、親にとって姉妹同士が一番身近な比較対象になるのは肌感覚でわかる気がしました。親御さんの方も、相談者さんの幸せを願うあまり様々な思いを巡らせては、結果としてキツい言い方になってしまうのかもしれませんね。
恐らくですが、今はまだ親御さんの言葉も一理あると思ってしまっているからこそ傷ついてしまうのではないでしょうか。もし、人との比較自体に全く意味がないのだと考えていれば、親御さんに何か言われたところで一切傷つかないはずです。
実は私自身も、以前までは人と比較するのが癖になっていて、ネガティブな発想になることが多かったんですよね。けれど、比較ってなんだろうと深く深く考えてみたら、今では人と比較したところでほとんど意味がないと思えるまでになりました。
その時私は、そもそも人類はなぜ比較を始めたのかということから考えたんですよね。
たぶんそれは、どっちの方が重いかとか、どっちの方が高いかとかそういう物の「違い」を知るために始まったのではないでしょうか。
ただ、そのあと人類は、なんで「違い」があるんだろうと考え始めます。例えば、この木の方が高く育ったのはなんでだろう?とかですかね。
ここが重要です!ここからは「意味」の話になっているんですよ。「違い」を知るところまでは客観的だったのに、「意味」を見出そうとしたらそこからは主観的にならざるを得ませんよね。
これが私が思う、比較の矛盾です。つまり、客観的なことを知ろうとして始めたことが、いつのまにか主観的な話になっているんですよ。比較してわかるのはあくまで「違い」だけなんです。「意味」ではないんですよね。これに気づいた時の私は我ながら、目からウロコでした。
ですから、親御さんが正しく他人と比較するならば「姉は結婚しおり、妹は結婚していません。その違いは結婚しているかしていないかです」となるはずです。その違いを元に、結婚の意味を考えて、人の幸せにつなげるのはすごく主観的だし、拡大解釈のしすぎだと言えると思います。
この「違い」と「意味」の話、伝わりましたでしょうか。比較の話がきっと腹落ちした暁には、親の話を聞いても、また言ってるなと思えるようになると思うんです。自分の中でしっかりと割り切れるようになったら、今より親にもっとうまく接することができると思いますよ。相談者さんの健闘を祈っています。