PTAを経験した方は約4割
子ども達の成長をサポートするため、保護者や学校、地域の人々が協力して行うPTA活動。
その内容は地域や学校によって異なりますが、学校行事のサポートだけでなく、保護者への講演会やイベントの企画・運営など、さまざまな仕事を担っていますので、「大変そう」というイメージがつきものかと思います。
今回、独自コミュニュティ組織「saitaコミュニュティラボ」にてPTA役員をしたことのある方に、リアルな声を伺いました。
「お子さんの学校のPTA役員になったことがありますか?」という質問に対しては、約4割の方が「はい」と答えられました。
PTAをやってよかったと思う方は約6割
PTAを経験された方に「PTAを経験してよかったと思いますか?」という質問をしたところ、約6割の方が「はい」と回答。「いいえ」と答えた方は35.3%だったので、PTA役員を前向きにとらえている方が多いことが分かりました。
「クジであたってしまった」、「誰もやりたがらなかったから仕方なく引き受けた」など、始まりは積極的には参加していなかったものの、やってみたら「よかった」と感じたという意見が多かったです。
実際に、どんな点でメリットやデメリットを感じたのでしょうか。まずは大変だった点を伺ってみました。
やってみて大変だった点は
「役員をしてよかったと思わない」と感じた約3割の方は、どのようなことをデメリットに感じられたのでしょうか。
役員の仕事量が多すぎる
『役員仕事が仕事をセーブするほど大変で、収入が減って家計が大変に』
『とにかく仕事量が多く、育児、家事との両立もへとへとな一年でした』
PTAの活動が大変すぎて家計を圧迫したり、子どもに手をかける時間を奪うことになっているとしたら本末転倒ですよね。PTAの仕事は量が多いので、「本当に必要な活動なのか」を見極め、子ども達の成長に影響を及ばさないような活動であれば廃止するなど、保護者の負担を減らしていけるよう行動していくことも必要かと思います。
人間関係のトラブル
『役員を経験していない人の中でクジ。それで決定したにも関わらず、仕事を放棄する人がいて困った』
『気が強い人が二人いて対立が。周りを巻き込んでの喧嘩も勃発したりして、疲れました』
『優柔不断な人が意外とやっかい。決まった話を蒸し返すのに、提案はしない。無駄に会議がのびました』
もう一つ多かったのが「人間関係のトラブル」。
もちろん知り合いが増えたり、いろいろなことを相談できる関係に繋がったりする出会いもあるのですが……。仕事が忙しいからと、途中で放り投げてしまう人、とにかく自分の意見を通したい人、決断ができない人などがいて困ったという声も。
筆者もPTA活動を通してママ友の新しい一面を見た、と感じることも何回かありました。
それが仕事に対して真剣に取り組むがゆえのトラブルであればまだいいのですが、そもそもの仕事を放り投げて周りに迷惑をかけるのは今後の信頼関係も築けないですよね。
実際に「やってよかった」と感じたことは?
一方で「やってよかった」と感じたことはどんなところだったのでしょうか。メリットを感じた点を伺いました。
教員と交流ができる
『先生となかなか話す機会がないので、役員で学校の様子が見えたのが良かった』
『先生達と顔見知りになれ、相談しやすい雰囲気ができた』
子どもの担任の先生とすら、実際には話す機会ってほとんどないですよね。
役員の仕事を通して学校に伺ったり、連絡を取り合ったりする機会が増えるので自然と学校との繋がりがもてるようです。
学校の様子がみえる
『普段みれない学校の様子がみえてよかった』
『子どもがお世話になっている学校や地域に貢献していると感じられた』
学校での子どもの様子や、学校の雰囲気がみえて安心したという声も多くありました。
子どもが心配、できるだけ様子がみたいという理由で役員に立候補したという声もありましたよ。
保護者同士の繋がりがもてる
『必然と学校に行く・関わる機会が増えたので、他の保護者と話す機会が増え、情報を得ることができた』
保護者同士で繋がる機会はなかなかないですよね。一緒に作業を進めていく中で、親交を深められたという経験談が寄せられました。
役員仕事で得られるメリットとして多かった回答は「学校・地域・保護者と繋がりが持てる」ということでした。筆者も地元を離れた地で周りに知り合いもいなかったのですが、思い切って役員に立候補したところ、知り合いが一気に増えました。役員を終えた今も、学校生活において心強い存在になってくれています。
いかがでしたでしょうか。親同士の繋がりができる半面、時間をつくるのに苦労したり、役員仕事に対する姿勢や取り組み方の違いで温度差や溝を感じてしまう方も。
子ども達が快適に過ごせるために機能している役員の仕事であれば、なんとか協力して気持ちよく終えたいものですね。
この記事が、新学期思い切ってやってみようかな、と考えている方の参考になれば嬉しいです。