2025年の物価はどうなる?
まずは、2025年の物価の傾向について、確認していきます。2025年は、2024年に引き続き、物価がじりじりと上がる見通しとなっています。
具体的には、日本銀行の「経済・物価情勢の展望(2025年1月)」によると、2025年の消費者物価指数(除く生鮮食品)は、去年に比べ2%台半ばになると予測されています。例えば、去年100円で売られていたものが、102円~103円くらになる計算です。
なお、2026年はその後2%台になると予測されています。
なぜ値上げが続くの?
日本でさまざまな商品の値上げ傾向が続くのには、いくつかの理由が考えられます。同じく日本銀行の資料によると、海外の経済、物価動向、円安の為替、資源価格の動向、企業の賃金などの影響を受けて、物価が上昇しています。
例えば、ガソリン価格について、2024年までは政府が補助を行う政策が行われていました。しかし、2025年はこの補助政策が縮小され、ガソリン価格が大きく値上がりする見通しです。
2025年4月までの値上げ食品は3933品目!
では、私たちの家計に影響する、食品の価格についてチェックしていきます。帝国データバンクの「「食品主要195社」価格改定動向調査によると、2025年の1~4月に値上げが行われる食品の累計数は、3933品目となっています。これは、2024年を上回るペースです。そして、値上げ率の平均は17%となっています。
例えば、2025年1月には、1年半ぶりにパン製品の一斉値上げが行われ、4月までに1227品目が値上げ、その後も年間を通じて断続的な値上げが行われると考えられます。
その他、2025年4月には、缶ビールやチューハイなど、アルコール飲料の一斉値上げが行われる予定で、値上げ商品数は1040品目です。冷凍食品や餅製品などの加工食品も、1040品目が値上げ予定です。2024年は、令和のコメ不足が起こり米価格が上昇しましたが、その影響を受けて、加工食品の値上げが行われていると考えられます。
2025年1~4月に予定されている、食品分野別の値上げ品目数と値上げ率は以下の通りとなっています。
<食品分野別の値上げ品目数>
- 加工食品(1040品目) :値上げ率16%
- 調味料(207品目) :値上げ率17%
- 酒類・飲料(1251品目):値上げ率22%
- 菓子(197品目) :値上げ率19%
- 乳製品(11品目) :値上げ率9%
- パン(1227品目) :値上げ率5%
まとめ
2025年は、昨年に続き多くの商品で値上げが予定されています。物価高に追い付くように、私たちの賃金も上がってくと考えられていますが、赤字家計とならないために、引き続きしっかりと家計管理を行う必要があります。毎月いくら食費に使っているのか家計簿をつけるなど、まずは自分ができるところから家計管理を行い、出費が増えすぎないよう注意していきましょう。