家賃の値上げをチェック
まずは、現在の日本の家賃の状況をチェックしていきましょう。国土交通省が公表している住宅経済関連データによると、令和5年の全国、関東大都市、近畿大都市の民営借家の1畳当たり家賃(非木造)は、以下の通りとなっています。
<令和5年>
- 全国:4,151円
- 関東大都市:5,513円
- 近畿大都市:4,018円
一方、10年前の、平成25年のデータは以下の通りです。
<平成25年>
- 全国:3,883円
- 関東大都市:5,138円
- 近畿大都市:3,813円
令和5年と平成25年を比べると、10年前に比べ、約7%家賃がアップしています。最近では、食料品や日用品など多くの物が値上げされていますが、家賃も同様に上がっていることが分かります。
値上げに納得いかない場合
家計の中で大きな固定費となる家賃は、少しでも抑えたい費目です。大家さんから家賃の値上げを言われた際には、すぐに承諾するのではなく、家賃交渉をすることを検討してみましょう。
そもそも、家賃の値上げは、家主と借主の双方の合意があって成立となります。また、家賃の値上げにどうしても納得できない場合に、値上げを断っても強制的に退去させられることはありません。ただし、裁判を起こされる可能性があります。
まずは、大家さんと話し合い、値上げの理由を聞いたり、家賃交渉を行うことを検討してみましょう。
家賃交渉の方法
大家さんと家賃交渉を行う場合は、以下のような妥協点を検討してみるとよいでしょう。
- 値上げ金額の減額(1万円の値上げを5000円に減額してもらうなど)
- 値上げ時期を延期(あと半年後から値上げにしてもらうなど)
- 更新料の減額(家賃の値上げは承諾するが、更新料を値下げしてもらう)
大家さんによっては、新しい借主を探すよりも、このまま住んでもらった方が楽と考えるケースもあるようです。その場合、家賃交渉を行ってお互いの妥協点を探してみるとよいでしょう。
まとめ
現在日本では、さまざまな商品やサービスの値段が上がっています。賃貸物件も、人件費や修繕に使う資材の値上げ等により、値上げを余儀なくされているケースも多いようです。賃貸物件に住んでいる方にとって、家賃の値上げは大きな負担となりますが、大家さんが言うままに値上げを承諾したり、逆に値上げに真っ向から反対するのはよくありません。大家さんと建設的に話し合い、お互いの妥協点を見つけながら、家賃交渉を行ってみるのがおすすめです。今回ご紹介した内容を参考にしながら、ぜひ話し合いの場を持ってみてはいかがでしょうか。