2025年 物価の予測
日本銀行が2025年に公開した「経済・物価情勢の展望(2025年1月)」によると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、2024年度に2% 台後半、2025 年度に2%台半ばとなったあと、2026年度は概ね2%程度となると予想されています。つまり、2025年は、2024年に比べて2%以上アップするという予測です。
物価が上がる理由としては、輸入品の物価の上昇や、人手不足による賃金上昇などの影響があると考えられます。また、米国の物価も高水準で推移すると見込まれており、日本でも2025年は2%以上は物価が上がる見込みです。
特に、昨年政府が行っていた、ガソリン・電気・ガス代の負担緩和策が縮小・終了したため、2025年はエネルギー価格が上昇すると考えられています。さらに、野菜や米、パンなどの食料品の価格は、2025年も引き続き値上げが行われています。
私たちの生活に身近な商品の値段が上がっているので、家計負担が増え、生活が苦しいと感じる方もいるかもしれません。
<消費者物価指数の見通し(前年比)>
- 2024年度:2.6~2.8%アップ
- 2025年度:2.4~2.5%アップ
- 2026年度:1.8~2.1%アップ
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日本の経済の見通し
次に、2025年の日本の経済の見通しについて確認していきます。同じく、日本銀行の資料によると、2025年は、海外経済が緩やかに成長する中で、日本の経済も緩やかに成長する見通しとなっています。
具体的には、実質GDPが前年に比べて0.9~1.1%アップするという予測です。GDPが上がり、さらに物価が上昇することに伴い、私たちの名目賃金も増加すると予測されています。また、私たちの個人消費は、物価上昇の影響を受けつつも、賃金上昇により、消費増加が見込まれています。
物価が上昇しても、賃金が上がれば、家計は問題ありません。しかし、物価の上昇と賃金の上昇には、タイムラグがあるのが一般的です。先に物価だけが上がると、生活が苦しいと感じる方もいるかもしれません。
また、ウクライナや中東情勢等の状況次第や、中国経済次第では、不確実な要素が多いのも事実です。海外経済によって、日本の成長ペースが影響を受けるため、注視する必要があります。
<実質GDPの見通し(前年比)>
- 2024年度:0.4~0.6%アップ
- 2025年度:0.9~1.1%アップ
- 2026年度:0.8~1.0%アップ
まとめ
2025年は、経済がゆるやかに成長し、私たちの賃金もアップ、そして、物価も同様に増加するという見通しとなっています。日本の経済は、労働人口の減少による人手不足という問題に直面している他、為替、物価上昇、海外の情勢など、さまざまな影響を受けています。今回ご紹介した日銀の見通しに加え、今後も経済ニュースにアンテナを張って、ぜひ、日本経済や物価の動向に注目してみましょう。