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みんな収入アップした?「賃上げ過去最高」のニュースをわかりやすく解説

働く・学ぶ

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2025.11.14

日本の企業で賃上げ傾向が続いています。今回は、2025年に日本の企業でどの程度賃上げが行われたのか、最新情報をもとに解説します。収入を上げるポイントもご紹介します。

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特集:40歳から知っておきたい「お金の知識」

賃上げをした企業はどのくらい?

給与明細出典:stock.adobe.com

厚生労働省が発表した「令和7(2025)年賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、常用労働者100人以上を雇用する会社において、1人当たりの平均賃金を引き上げた、または今後引き上げる企業は、全体の91.5%に上りました。

平均の改定額は13,601円です。昨年の11,961円よりさらに上がりました。引き上げた改定率は4.4%で、昨年よりもアップしています。

自分や家族の収入が、昨年に比べて少し上がっていると実感している人もいるかもしれません。

どんな企業の賃金が上がってるの?

上がる給与のイメージ出典:stock.adobe.com

日本全体では、賃上げが加速していますが、産業や企業規模によって、賃上げの金額は大きく異なります。先ほどの、「令和7(2025)年賃金引上げ等の実態に関する調査」を詳しく見ていきましょう。

例えば、建設業は、5.9%の改定率、20,724円の賃上げです。一方、医療や福祉は、残念ながら賃上げ率が低く、2.3%の改定率、5,589円の賃上げとなっています。

さらに、労働者数が多い企業の方が、少ない企業に比べて、賃金の上昇率が高いようです。労働者数100〜299名の会社では、3.6%の改定率、10,264円の賃上げですが、5000人以上の大企業では、5.1%の改定率、16,784円の賃上げとなっています。

一般的に、労働組合があり、労働者数が多い企業が、賃上げ率が高いことが分かります。

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賃上げを目指す方法とは

喜ぶ女性出典:stock.adobe.com

「自分も賃金アップを目指したい!」「もっと収入が高い仕事に転職したい!」と考えている場合、働く会社選びや業界選びが重要になります。

先ほどの調査結果から、日本では、労働組合が整備された大企業の方が、賃金アップ率が高いことが分かりました。さらに詳しく業界を見てみると、建設業、鉱業、電気ガス熱供給水道業などのインフラ系や、製造業、不動産業、金融業、保険業なども、賃金アップ率が高くなっています。

一方、医療福祉、生活関連サービス業、教育学習支援業、宿泊飲食サービス業などは、賃金アップ率が低くなっています。

新しい転職先を選ぶ場合は、賃金アップの傾向が続いている業界に注目してみるのがおすすめです。正社員ではなく、パート勤務など短時間労働の仕事を探している場合でも、賃金がアップしている業界から選んだ方が、高い収入をもらえる可能性が高くなります。

中には、「金融や保険業は今までやったことがないから分からない」「不動産の知識がないから挑戦できない」など、不安に感じている方もいるかもしれません。

しかし、その業界に詳しくない場合でも、総務、人事、事務職などの採用では、今までの経験を活かして応募できる可能性もあります。ぜひ求人情報を幅広くチェックしてみましょう。

まとめ

現在、日本の賃金は上昇傾向となっています。この流れにのって、みなさんも自分の収入をアップすることができないか検討してみてはいかがでしょうか。そして、今回ご紹介した通り、日々の経済ニュースや、日本の景気の動向などに注目しながら、転職活動を進めてみましょう。

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著者

下中英恵

下中英恵

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。

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