教えてくれたのは……ファイナンシャルプランナー・原田茂樹さん

ファイナンシャルプランナー。「家計平和から家庭平和へ」をモットーに、主に子育て世代に役立つお金の知識を届けている。通称「節約お兄さん」として、Instagramを中心に固定費を浮かせる節約術や資産形成について発信中。
年末年始の出費を抑える対策3つ
年末年始はブラックフライデーから始まり、クリスマスに年越し、そして初売りと、1年の中でも特にセールが集中するシーズンです。ボーナスも重なることで、普段なら冷静に判断できる人でもつい財布の紐が緩みがちに。「お得だから」という理由だけで買い物量が増え、いつのまにか予定外の出費が積み重なってしまうことも少なくありません。
そこで今回は、ファイナンシャルプランナー・原田茂樹さんに、年末年始に多くの人が陥りがちなお金の使い方の落とし穴や、無駄な出費を抑える方法について詳しく教えていただきました。
1. 予算配分と優先順位を事前に決めておく
年末年始にまず注意したいのが 、周囲の雰囲気に流されて必要のないものまで買ってしまうことです。この時期は高い割引率や「限定」という言葉につい目が行きがちですが、購入前に「本当に必要か?」「長く使うか?」という基準で、一度立ち止まって考えることが大切です。
また、事前にボーナスの使い道を決めておき、いくらまでなら使ってよいか予算を配分しておくだけでも、衝動買いをかなり防げます。
2. 交通費の高騰に向けて、予約はできるだけ早めに
帰省時の交通費の高騰も、年末年始に注意したいポイントの一つです。この時期は、新幹線や飛行機の直前予約が大幅に割高になる傾向があります。毎年同じタイミングで帰省する人は、3〜6ヶ月前からの予約を習慣化することをおすすめします。
また、交通費をより効率的に節約するなら、割引や優待サービスの制度を知ることも大切です。たとえば、新幹線のネット予約&チケットレスサービス「スマートEX」では、「1年前予約」制度があり、一部区間は1年前から枠を確保できます。また、飛行機ならマイルを活用した特典航空券も1年前から予約可能。年末年始は枠の争奪戦になりやすいため、早く動く人ほど交通費を圧縮できる仕組みになっています。
※公共交通機関の運賃は、需要や販売状況によって変動することがあります。また、価格差は路線・時期・運賃種別によって異なります。
3. 福袋や大型セールでは「必要なものを必要な分だけ買う」と決める
年末年始といえば、福袋や大型セールが毎年話題になりますね。これらのイベントは一見お得に見えますが、じつは無駄遣いのリスクが潜んでいます。
たとえば、なんとなく購入した福袋を開けてみると、「これ使わない……」というアイテムが多いこともありますよね。福袋を楽しみたい場合は、「必要なものだけ使う」「不要品はフリマアプリで売って実費負担を減らす」といった工夫をすることをおすすめします。
無駄遣いを防ぐためには、そもそもセールを見ないようにすることも効果的です。セールは「いかにお客さんに買ってもらうか」という観点から作り込まれているため、見ているだけで心が動きがち。セールが好きな人は無駄遣い対策として、「欲しいものではなく必要なものを必要な分だけ買う」といった自分ルールをあらかじめ作っておきましょう。
計画的にお金を使う習慣を身につけよう
年末年始は気分が高まる時期だからこそ、普段より冷静な判断が求められます。特にセールや福袋は誘惑が多く、つい「今のうちに買わなきゃ」と思ってしまいがち。早めの準備と無駄遣いを防ぐ習慣づくりが、大きな節約効果につながりそうです。計画的にお金を使う仕組みを整えて、新年を気持ちよく迎えましょう。



