短時間労働者の賃金をチェック
まずは、短時間労働者の賃金を確認していきましょう。
そもそも短時間労働者とは、同じ会社の一般の労働者よりも、1日の所定労働時間が短い、または1日の所定労働時間が同じでも1週の所定労働日数が少ない労働者を指します。
パート主婦の方は、子どもが学校に出かけている時間だけ、週に3日間だけなど、一般的な正社員の人よりも短時間で働いている方が多いですね。そのため、パート主婦の方の賃金は、この短時間労働者に該当するケースが多いと考えられます。
厚生労働省の『令和6年賃金構造基本統計調査の概況』によると、企業規模10人以上の会社で短時間勤務をしている人の1時間あたりの所定内給与額は、男女計平均1,476円です。女性だけで見てみると、平均賃金は1,387円となっています。
さらに女性の短時間労働者の平均賃金を年齢階級別にもチェックしてみましょう。30~34歳が最も高く1,545円です。パート勤務の方は、自分のお給与と、平均賃金を比べて見ましょう。
<年齢階級別短時間労働者の給与(時給)>
25~29歳:1,425円
30~34歳:1,545円
35~39歳:1,539円
40~44歳:1,503円
45~49歳:1,444円
50~54歳:1,390円
55~59歳:1,413円
パート主婦の月収を上げる方法
パートで働いている方が月の収入を上げるためには、1.時給を上げる、2.労働時間を増やすのどちらかの方法があります。
まず1つ目に挙げた「時給を上げる」ためには、より給与が高い仕事に転職する必要があります。そして、転職の際には、自分が特別な能力や技術を持っていることをアピールすると良いでしょう。医療事務、保育士、薬剤師、税理士など、専門的な資格を保有している場合、強い武器になります。英語が得意、パソコンのタイピングが速い、エクセルで関数を使える、動画編集が得意なども、大変魅力的な能力です。自分の得意分野を活かすパートに就くことができれば、時給アップができる可能性があります。
一方で時給アップが難しい場合に月収をあげるには、2つ目の「労働時間を増やす」必要があります。
週3日勤務を5日にする、1日の5時間勤務を6時間にするなどです。労働時間を増やせば、月収を増やすことは可能ですが、体力的にきつくなったり、家事育児との両立が難しくなる可能性もあります。自分の体力や家族の状況を踏まえて検討してみましょう。
まとめ
パート主婦の収入は、家計を支える重要な収入源のひとつです。ただ何となく働くのではなく、「自分の仕事と賃金は釣り合っているのか」「給与は低すぎないか」などを常にチェックしながら働くことが大切です。また、月収を上げたいと考えている場合、労働時間を増やすだけでは、いずれ体力的にも、時間的にも、限界がきてしまいます。できれば、自分の武器となる専門知識を磨いたり、新しい募集がないか採用情報をチェックしたりと、ぜひ積極的にチャレンジしてみましょう。