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保険料、払いすぎかも?家計のムダを減らす“保険見直し術”と“万が一への備え方”

働く・学ぶ

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2025.11.28

毎月支払う保険料は、家計にとって大きな負担となります。「保険料をできるだけ安く抑えたい」と考えている人は多いですね。今回は、保険料を抑える方法や、保険に頼らず“万が一に備える”ためのお金の準備方法をご紹介します。

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特集:40歳から知っておきたい「お金の知識」

保険料は大きな固定費

保険出典:stock.adobe.com

すでに保険に加入している人の中には、毎月の保険料が家計にとって負担になっていると感じている方はいませんか。

例えば、月1万円の保険料を支払っている場合、年間の出費は12万円となります。仮に20年加入すると、240万円の出費です。

もちろん、保険は、万が一に備えて加入するものなので、この20年の間に病気やけがで入院した場合、保険金を受け取ることができます。しかし、病気やけがの種類によっては、大きすぎる保障内容や、高い保険料が無駄になってしまう可能性があります。

例えば、保険期間中に一度も病気にならなければ、お祝い金などがない場合、保険料はただの出費となります。また、保険期間中に手術と病気で7日間入院したとしても、医療費は240万円(支払うべき保険料合計)も掛からない可能性があります。

このように、大きすぎる保障内容や、高い保険料は、家計にとって大きな固定費となります。そのため、保険に加入する場合は、できるだけ保険料を抑えることが大きな節約につながります。

保険料を抑える方法

保険について考える女性出典:stock.adobe.com

保険料を抑える方法は、ズバリ必要最低限の保障内容の保険に加入することです。

例えば、日本には国の制度で、医療費が高額になった場合に、支払う自己負担額を一定額以下に抑えることができる「高額療養費制度」があります。高額療養費制度を利用すれば、万が一の時の医療費にも対応できるという場合、必ずしも高額な保険に入る必要はありません。

もし「子どもが小さいうちは心配」「貯蓄が少ないから医療費が不安」と感じている場合は、最低限の保険料で加入できる保険を検討しましょう。

例えば、最安水準のネット保険では、掛け捨ての生命保険に加入すれば、30代の方は月1000円程度の保険料で加入することができる商品も中にはあります。「子どもが小さいうちだけ10年間加入する」など、最低限の保障の場合、家計に大きな負担がない保険料に抑えることができます。

また、ネット保険を利用するのもポイントです。営業員の方に相談する対面式の保険会社では、手数料が高額になることがあります。保障内容は、ネット保険でももちろん問題ありませんので、無駄な手数料を抑えるために、ネット保険もチェックしてみましょう。

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保険料を払う代わりに資産運用をする方法も

通帳を見て考える女性出典:stock.adobe.com

さらに、高額な保険料を支払う代わりに、そのお金を使って、自分でお金を増やしていく「資産運用」を行う方法もあります。

保険の場合、けがや病気、手術や入院など、一定の条件を満たした場合のみ、保険金を受け取ることができます。一方、資産運用で積み立てたお金は、原則としていつでも引き出せるため、保険よりもお金の使い方の自由度が高いというメリットがあります。けがや病気ではなく、家を買う頭金にお金が必要、子どもの留学費用にお金を使いたいなどの場合も、保険金はもらえませんが、資産運用では対応可能です。

NISAと呼ばれる制度を利用すれば、非課税でお金を運用することができます。ネット証券を利用し、手数料が小さい投資信託などで運用すれば、大きな手間なくお金を増やしていける可能性があります。

ただし、資産運用の場合、投資先や市場の状況によっては、一時的に損をしてしまうこともあるかもしれません。資産運用のリスクも理解した上で、保険の代わりに、自分でお金を増やしていく方法も検討してみましょう。

まとめ

今回は、保険料を抑える方法や、保険に加入する代わりに資産運用を行う方法をご紹介しました。保険料は、家計にとって大きな固定費になります。なんとなく加入するのではなく、自分たちに本当に必要なものなのか、しっかり検討することが大切です。すでに保険に加入している方や、これから加入を考えている方は、ぜひ参考にしてみましょう。

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著者

下中英恵

下中英恵

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。

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