1. 年末調整では受けられない“お得な控除”
年末調整では手続きできない控除があり、確定申告すると税金が戻ることがあります。特に次の3つはチェックしておきたいポイントです。
1. 医療費控除
1年間の医療費が一定額を超えると使える控除です。
目安は10万円ですが、所得が少ない人はもっと低い金額でも対象になります。家族分はまとめて申告すると控除額が大きくなりやすくなるのもポイント。市販薬で使える「セルフメディケーション税制」という特例を選ぶ方法もあります。
2. ふるさと納税
ワンストップ特例を使えば申告は不要ですが、次のような場合は確定申告が必要です。
- 6つ以上の自治体に寄付をした
- ワンストップ特例申請後に転居・改姓したのに変更届を提出していない
- 医療費控除など別の理由で確定申告をする
3. 住宅ローン控除(初年度)
住宅ローン控除は、初年度は確定申告が必須です。
控除額が大きいことも多いので、早めに準備しておくと安心。2年目以降は年末調整で手続きできます。
2. 給与以外の所得が20万円を超えたら申告が必要
年末調整が済んでいても、給与や退職金以外の所得があると確定申告が必要です。ただし、一定の条件を満たすと、確定申告しなくてもよいケースもあります。
申告が「不要になる」代表的なケース
- 副業での所得が20万円以下
- 株や投資信託などの利益が20万円以下(注:源泉徴収ありの特定口座を利用している場合や、確定申告不要を選択した場合)
- 保険の解約返戻金の課税の対象となる金額が20万円以下
- ダブルワーク先での給与が20万円以下(注:他の所得がないこと)
所得税では申告不要でも、住民税は別途申告が必要な場合があります。
また、医療費控除など別の理由で確定申告する場合は、20万円以下の所得を含めて申告が必要になる点にも注意。申告漏れがあると延滞税や加算税などのペナルティが発生する可能性があるので、心当たりがある場合は早めに確認しておきたいところです。
3. 年末調整ができなかった場合も確定申告へ
年末調整に必要な書類が間に合わないときや、誤りがあった場合も確定申告で手続きします。
よくある誤りや漏れ
- 家族の収入見込みが違い、扶養や控除額に影響が出た
- 国民年金や国民健康保険の保険料の申告を忘れていた
- 転職時に前職の源泉徴収票を提出し忘れた
書類が年末調整に間に合わなかったケース
iDeCo、国民年金保険料、生命保険料などは通常年末調整で控除を受けますが、納付時期によって控除証明書が年末調整に間に合わないことがあります。この場合も確定申告で控除を受けられます。
申告は早めに準備しておくと安心
会社員にとって“確定申告”ときくと「難しそう」と感じるかもしれませんが、マイナンバーカードがあればスマホからも申請ができます。会社員でも申告したほうが得になるケースは少なくありません。
「もしかして自分も?」と思ったら、早めにお近くの税務署に相談してみると安心です。確定申告の時期は専用の電話窓口も設置され、手続き方法や必要書類について確認できます。
※2025年分(令和7年分)の確定申告期間は、2026年2月16日(月)から3月16日(月)までです。(通常の期限は3月15日ですが、2026年は日曜日のため翌営業日まで延長しています)
注意点
※本記事では、会社員が確定申告を検討すべき代表的なケースをご紹介しましたが、確定申告の要否や控除の適用可否は、個人の所得金額、家族構成、利用している口座の種類、その他の条件によって大きく異なります。ご自身のケースについては、お住まいの地域を管轄する税務署や税理士にご確認ください。
※申告が必要であるにもかかわらず申告を行わなかった場合、後日、延滞税や加算税などのペナルティが課される可能性がありますので、少しでも不明な点がある場合は早めに確認することをおすすめします。




