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エアコンは“付けっぱなし”と“こまめに消す”どっちが節電になる?専門家に聞いた“意外な真実”

働く・学ぶ

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2025.08.24

暑い日々が続く中、エアコンの使い方で「付けっぱなし」が良いのか、「こまめに消す」のが良いのか、迷ったことはありませんか? 実は、住環境や状況によって最適な方法が異なるため、適切な使い方を知ることが大切なのだそうです。今回は、エコテクソリューション株式会社の三富俊和さんに「エアコンの使い方にまつわるウワサの真相」と「節電につながる使い方」を教えていただきました。

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教えてくれたのは……三富俊和さん

三富俊和さん

ものづくりのチカラで『企業と地球を元気にする』エコテクソリューション株式会社の代表取締役社長。2006年に開発した「次世代節水装置『JET』」はその画期的なアイデアと高い節水効果が認められ、日本含む世界6か国で特許を取得。顧客に応じた細やかな対応力とイニシャルコストのかからないビジネスモデルの導入により、高い顧客満足の獲得につながっている。

「付けっぱなし」と「こまめに消す」、結局どちらが正解?

エアコンを使っていて、よく耳にするウワサのひとつが「付けっぱなし」と「こまめに消す」、どちらが節電できるのかということ。みなさんは、普段どうしていますか? 

三富さんによると、マンションと戸建ての場合では最適な使い方が異なるため、住まいの環境に合わせたエアコンの使い方が大切だそうです。

エアコン出典:stock.adobe.com

三富さん「一般的に、戸建て住宅は気密性が低いため、“付けっぱなし”にしたほうがエネルギー効率が良くなります。それは、温度変化が外気温と連動しやすくなり、再び快適な室温に戻すために大きな電力負荷がかかるためです。一方、マンションの場合は気密性が高いため、スイッチを切ったとしても同じ温度でキープしやすく、“こまめに消す”ほうが良いとされています。」

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エアコンの電気代の多くは「立ち上げ時」にかかるって本当?

エアコンの電気代の多くは立ち上げ時にかかるという話もよく耳にしますが、これは本当でしょうか。

エアコン出典:stock.adobe.com

三富さん「はい、本当です。エアコンは、スイッチを入れた直後は、室温を設定温度に近づけるためにフルパワーで運転し、最も多くの電力を消費します。その後、室温が安定すると消費電力は少なくなります。中には、立ち上がり時に通常運転時の数倍の電力を消費する機種もあります。頻繁にオンオフをくり返すと、そのたびに立ち上げ時の電力負荷がかかり、結果的に電気代が高くなる要因となります。」

付けっぱなしにする場合は「外出時間」「設定温度」「運転モード」に注意

節電のために付けっぱなしにする場合には、外出時間、設定温度や運転モードがポイントになると、三富さんは言います。こまめに消す派の人がやりがちなNGな使い方も併せて教えていただきました。

リモコン出典:stock.adobe.com

三富さん「一般的な目安として、30分~1時間程度の短時間の外出なら、“付けっぱなし”のほうが節電につながるケースが多いと言えます。その理由は、先ほどご紹介したように、起動時の消費電力が大きいためです。2時間以上の外出であれば、電源をオフにしたほうが電気代の節約になります。ただし、外気温との温度差が大きい場合は、1時間以上の外出でもオフにするのがおすすめです。機種や室内環境によって異なるため、あくまで目安として捉えていただけたらと思います。」

設定温度や運転モードも意識しよう

リモコンの温度出典:stock.adobe.com

三富さん「“こまめに消す”派の方がやってしまいがちなのは、設定温度になるまで時間がかかるからと最初から『弱運転』で使うことです。これらは、エアコンの再起動時に大きな電力を消費したり、設定温度になるまでの時間が長くなったりすることで、結果的に電気代が高くなる逆効果な使い方です。

“付けっぱなし”で外出する際は、設定温度を無理のない範囲で高めに設定し(夏場なら28℃目安)、運転モードは『自動運転』がおすすめです。自動運転は、室温と設定温度の差に応じて運転を自動で調整するため、無駄な電力消費を抑えられます。また、サーキュレーターや扇風機を併用し、室内の空気を循環させることで、設定温度を高くしても快適さを保ち、さらに節電効果を高めることができますよ。」

エアコンの使い方は住環境や状況に応じて最適な方法が異なりますが、効率的な運転で電気代を賢く節約することができます。ご自身の住まいの特徴を考慮しながら、節電に役立つエアコンの使い方をぜひ実践してみてくださいね!

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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