貯金だけだと危険な理由
時代とともにお金の価値は変化していきます。日本銀行によると、令和5年の物価は昭和40年の約2.4倍に。分かりやすく言うと、昭和40年に1万円で購入できていた商品は、現在2.4万円を払わなければ購入することができません。
このように、価格が上がる状況を「インフレ」と言います。
タンス預金や銀行の普通預金が一番安心と思っていても、世の中でインフレが進むと実は大きな損をする可能性があります。
例えば、手元に現金100万円ある人がそのまま家にお金を置き続けた場合、50年後も100万円のままですよね。しかし、この50年間でインフレが進み、1万円で購入できていたものが2万円払わなければ買えなくなったら……。手元の100万円の価値は大幅に下がりますよね。
具体的には、100万円で4ヶ月生活できていた人は、50年後は半分の2ヶ月しか生活できなくなるのです。
このように、物価が上がりインフレが進むと、タンス預金をしていたり、利率が低い銀行の普通預金にお金を置いたりするだけでは、大きな損をしてしまいます。ただ貯金しておくだけでは、実は危険だということを覚えておきましょう。
お金を増やす方法
インフレリスクに対応するには、物価が上がるのと同じように、自分のお金も少しずつ増やしていく資産運用がおすすめです。資産運用と聞いて、苦手意識が出て「私には関係ない…」と思ってしまう人もいるかもしれません。でも、知っておいて損はありません!
資産運用を行えば、世の中のインフレの状況を反映して、お金が増えていく可能性があります。先ほどの例で言うと、自分の100万円が、50年後に、自動的に200万円まで増えてくれていれば、インフレの世の中になっても、損をすることはありません。
インフレ対策の資産運用は、ハイリスクな商品に投資をして大きな利益を上げようとする必要はありません。
比較的リスクが少ないと言われている「日本国債」や「インデックス投資信託」と呼ばれているような商品を購入して堅実に資産運用を行うことで、十分インフレに対応することが可能です。
資産運用が怖いという人は?
資産運用は怖いと感じる人は、少額投資やクレジットカードのポイントを利用した資産運用に挑戦してみましょう。
例えば、月1万円などの少額投資や、お買い物で貯まったポイントをネット証券で投資する場合、大きな抵抗感なく始めることができるのではないでしょうか。
また、先ほどご紹介した通り、ローリスクローリターンと呼ばれている、日本の国債に投資することもおすすめです。日本国債は大きく儲かる可能性は低いですが、銀行の預金口座よりも高い金利で運用しているので、お金を増やすことが可能です。日本国債は、インフレ対策にも活用することができます。
まとめ
今回は、少し難しい経済用語も出てきましたが、まずは物価が少しずつ上がっているインフレという状態を理解することが大切です。そして、インフレリスクに対応するためには、銀行にお金を置いておくだけではなく、資産運用を活用して、少しづつお金を増やしていくことがポイントとなります。
今回ご紹介した、内容を参考にしながら、ぜひみなさんも少額投資やポイント投資、そして日本国債の購入などに挑戦してみてはいかがでしょうか。