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収入額や勤務状況でチェック!「パート勤務」で“確定申告”が必要な人とは?【お金のプロが解説】

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2025.02.05

確定申告は、前年の収入や税金を精算するために、毎年2~3月に行います。パートで働いている人も、確定申告が必要なケースがあります。どんな方が確定申告の対象になるのか、確認していきましょう。

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パート勤務で確定申告が不要な人・必要な人

まずは、パート勤務の方で、確定申告が不要な人と必要な人の条件を確認していきます。

以下の条件に当てはまる場合、確定申告は不要です。特に何もしなくても、2024年の収入や税金の精算が行われます。

確定申告イメージ出典:stock.adobe.com

<パート勤務で確定申告が不要な人>

  • 年末調整を行った人
  • パートの給与収入が103万円以下で、その他の収入がない人

パートで働いている人の多くは、2024年の年末に年末調整を行っているケースが多いでしょう。年末調整は、勤務先で行う税金の精算手続きで、問題なく年末調整が終了している場合、確定申告が不要となります。2024年からパートで仕事を始めた場合でも、年末調整を行っていれば、確定申告を行う必要はありません。

一方、以下のような方々は、確定申告を行う必要があります。

パート主婦出典:stock.adobe.com

<パート勤務で確定申告が必要な人>

  • 収入が103万円を超えているが、年末調整をしていない人

2024年の12月末まで在籍せず、勤務先で年末調整を行わなかった人も、自分で確定申告をする必要があります。

  • パートを掛け持ちしている人

年末調整は1社しかできないので、複数のパートを掛け持ちしている場合は、確定申告を行う必要があります。勤務先から受け取る源泉徴収票を使って、確定申告書に記入しましょう。なお、掛け持ちをしても、合計の収入が103万円以下の方や、メインの勤務先以外のパート収入が20万円以下であれば、確定申告不要です。

  • パート以外に副業をしており、副業収入が20万円を超える場合

ここで言う副業収入には、フリーマーケットや投資による収入も含まれます。

パート勤務の方でも、期日までに確定申告の手続きを行わないと、延滞税などのペナルティを支払わなければなりません。期日に遅れないよう、早めに準備するようにしましょう。

確定申告をするとお得な人

さらに、パート勤務で年末調整を行っており、確定申告が不要な方であっても、確定申告を行うことで、税金が還付される(戻ってくる)ケースがあります。確定申告をするとお得になる人をチェックしていきましょう。

<確定申告をすると税金が還付される可能性がある人>

  • 医療費控除や寄附金控除(ふるさと納税)、保険料控除を受けたい人
  • 自然災害などで所得税の軽減措置を受けたい人

パート勤務の方の中には、ふるさと納税を行っている人や、生命保険に加入し保険料を支払っているケースもあるでしょう。このような方々は、確定申告を行うことで控除を受けて、支払う税金を減らすことが可能です。

ふるさと納税出典:stock.adobe.com

医療費控除の場合、世帯全員の医療費を合算するので、夫か妻か、どちらかがまとめて確定申告をすることになります。

少しでも税金を減らすため、利用することができる控除はないか、確認してみましょう。

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まとめ

2024年度途中からパートを始めた方などは、自分が確定申告をする必要があるのかどうか、迷ってしまうかもしれません。今回ご紹介した内容を参考にしながら、自分は確定申告をするべきなのか、しっかりと確認しておきましょう。

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著者

下中英恵

下中英恵

東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています。

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